俳優の故・梅宮辰夫さん(享年81)の〝黒塗り看板騒動〟が波紋を広げている。娘でタレントの梅宮アンナ(49)が、広告看板で父が顔を黒塗りされたと怒りをもって〝告発〟したのが発端だ。問題の会社は、TBSの安住紳一郎アナウンサー(48)が総合司会を務めるTBS系情報番組「THE TIME,」(月~金曜、午前5時20分)のスポンサー企業。なぜ故人を黒塗りしてしまったのか――。

 アンナが更新した18日のインスタグラムによれば、辰夫さんは生前、美術品の鑑定買取業「本郷美術骨董館」(東京・文京区)の広告キャラクターを担当した。

 辰夫さんの顔写真を使った同社の広告看板が、東京都の港区や渋谷区などに掲出されてきたが、梅宮さんは2019年12月に慢性腎不全で亡くなり、広告契約も20年で終了した。ところが骨董館はなぜか、世田谷区のビル屋外の広告看板だけは撤去しなかったという。アンナなど梅宮さん側に無断で看板を使い続けていたわけだ。

 そこで辰夫さんが所属した事務所側が、弁護士を通して骨董館側に改めて契約し直すか看板を撤去するかを確認。さらにアンナが17日に看板を確認しに行ったところ、辰夫さんの顔写真がガムテープらしきモノで黒塗りにされていた。

 アンナは辰夫さんの顔が黒塗りされた写真をインスタに添えて、「余りにも残酷」と怒りを爆発させた。辰夫さん側から確認されたため「慌てて、急ぎでやった事でしょうが」と推測したが、「父と、この会社様をキチンと綺麗に切り離すべきでした」と批判した。

 厳しい指摘を受け、骨董館側は18日、同社サイトで「多数の方々に不快な思いをお掛けし、誠に申し訳なく思っております」と謝罪。アンナは翌19日、問題の黒塗り看板は「綺麗に白に変わっています」とインスタで報告した。

 辰夫さんの〝顔〟といえば、お笑いトリオ「ロバート」秋山竜次(43)の〝体ものまね〟でも知られている。上半身裸になった秋山が、辰夫さんの顔写真を自分の顔に当てたネタで、これは〝辰夫さん公認〟だったが、顔黒塗りはもちろん、許される行為ではない。


 骨董館はこれまで、日本テレビ系「news every.」やフジテレビ系「とくダネ!」、TBS系「ジョブチューン」「坂上&指原のつぶれない店」などで取り上げられてきた。今年9月には同社サイトで、安住アナが月~金曜の総合司会、俳優・香川照之が金曜司会で、10月から始まった「THE TIME,」のスポンサーになったことを報告していた。スポンサー活動にも積極的だったが、それがアダになったようだ。

「骨董館と辰夫さんの広告契約は、10年弱続いたとか。骨董館は辰夫さんに、1年間で推定数百万円の契約金、10年弱の総額で5000万円超の契約金を払ったと言われています」(辰夫さんの知人)

 アンナはインスタで、広告契約は20年で終了したと明かしているが、時期は不明だ。

「骨董館は辰夫さんが19年12月に亡くなる直前、20年分の契約金も払ったと聞きます。20年分は契約されたから広告看板を掲出したのでしょうが、21年分は契約していない。長年付き合って多額の契約金を拠出した甘えがあり、なあなあになって広告看板を撤去しなかったのではないでしょうか」と前出知人は指摘している。

 なお、同社に問い合わせたが、担当者不在だった。