総裁選で菅氏を追走の石破茂元幹事長が「UFO襲撃」「シン・ゴジラ」を熱弁

2020年09月07日 05時00分

石破元幹事長

 自民党総裁選(8日告示、14日投開票)に出馬表明を行った石破茂元幹事長(63)が6日、国会内で本紙など在京スポーツ紙7紙のインタビューに応じた。新型コロナウイルスや経済対策で、安倍政権の政策を継承する菅義偉官房長官(71)との違いを鮮明にしている石破氏は、4度目となる総裁選に意欲満々。未確認飛行物体(UFO)が現れた場合の安全保障を巡って、持論を爆発させた。

 告示前の情勢で石破氏は、菅氏に大きくリードを許しての選挙戦となる。厳しい状況での船出に石破氏は「日本を変えることができるのは主権者たる国民だけです。その主権者たる国民が、政治に絶望しないために、政治あるいは政治家は、感動を与えることが大事だと思っています。自分の私利私欲を考えることなく、政治家が『政治がこう動く!』ということをご覧になっていただくために最後まで戦う。そういうことです」と語った。
 本紙は、他に出馬を表明している菅氏や岸田文雄政調会長にUFOの存在や目撃談の有無を直撃して回答を得た。

「私は(UFOを)信じていない」と否定した菅氏や「私たちが知らない生命体や生物がいてもおかしくない。ロマンがある」と話した岸田氏に対し、政界きっての軍事通で、これまで永田町のUFO論争の仕掛け人でもある石破氏は違う。「未確認飛行物体を操る生命体が存在しないと断定し得る根拠はありません!」。改めて、キッパリ言い放った。

「防衛庁長官、防衛大臣の時も大臣室で『もしもUFOが来たらどうすんだ。もしもゴジラが来たらどうすんだ!』ということを、大マジメな議論を制服組たちとしたわけです。『UFOがやって来ました』と、この辺(永田町)を遊弋(ゆうよく=動き回ること)して、『チキュウノミナサン ナカヨクシマショウ』といった時に攻撃を仕掛けてきたらどうすんだ、と」

 UFOや未知の生物が、日本の領空侵犯、排他的経済水域(EEZ)などを侵犯した場合、自衛隊は災害派遣でいくのか、海上警備行動か、それとも治安出動になるのか。

 石破氏は「排他的経済水域ということですので、海上保安庁が対応不可能だと。そして治安が脅かされているのであれば、海上自衛隊で海上警備行動か、もしくは治安出動をすることになるでしょう。それでUFOがレーザービームを発射してですね、我が国の国民の生命財産に大きな被害を与えているのであれば、防衛出動ということになるんだろうけれども、あらかじめ閣議において『こういう場合はこうする』という段階を踏むことが必要なんです」と見解を示した。

 2016年に上映された大ヒット映画「シン・ゴジラ」(総監督・脚本 庵野秀明)では、政府が巨大生物の出現の対応に苦慮する場面が描かれている。

「シン・ゴジラが、(大田区)蒲田に来襲した時、映画だと防衛出動だった。あのシン・ゴジラを後ろから攻撃し、主権国家による武力攻撃という話なんだけれども、ゴジラはそういうものじゃないんでね。そうするとこれは、災害派遣で対応するもんじゃないと思うわけですね。イノシシが出たとか、トドが出たとかね。獣を仕掛ける時に網を仕掛けますよ。ありとあらゆることを考えるのが政治の使命なんです」

「シン・ゴジラ」は有事の際、格好のシミュレーション材料だったが、永田町での議論は深まることなく時は過ぎていった。

 石破氏は「防衛省は朝から晩までUFO対応を唱えているわけじゃないが、そうなった時にどうすればいいのか、常に考えておかなければならない」と強調する。

 UFO対応を巡る安全保障の考えでは、菅氏と岸田氏を圧倒しているともいえる。石破氏の総裁選のキャッチコピーは「納得と共感」。この熱意で自民党議員や地方からの支持をどこまで集められるか?