巨人・原辰徳監督が6日の阪神戦(甲子園)で超サプライズ采配を振るった。0―11となった8回一死走者なしの場面から、増田大輝内野手をプロ初マウンドに送り込んだのだ。

 大量リードに沸いた虎党も思わず目を疑った。この回から登板していた堀岡が一死しか奪えず、満塁弾を含む7失点。堪忍袋の緒が切れた原監督が6番手に告げたのは、何と高校時代に投手経験のある増田大だった。結果は打者3人に13球を投じ、2/3を無失点、被安打0、1四球の内容。

 驚くべき継投策を展開した指揮官は試合後、増田大を起用した意図について「チーム最善策ですね。やっぱり6連戦という連戦、連戦、連戦の中でね、あそこ(の場面)をフォローアップする投手というのはいないですね。一つの作戦だからね。あそこで堀岡を投げさせることのほうが、はるかに(阪神に)失礼なことであってね」と説明した。

 残っていたブルペン陣は大江、鍵谷、大竹、中川の4投手。今後も続く連戦での疲労蓄積を考慮し、控え野手を投入するして〝温存〟することを選択した。宮本投手チーフコーチによれば、原監督との話し合いで決まったといい「マウンドは投手から投手に渡すのが筋だと思う。私の最大の反省点。二度とこういうことが起こらないようにしないといけない」と責任を背負い込んだ。

 超スクランブル発進の中で〝好救援〟を披露した増田大を「あれでストライクが入るというのは、まさにユーティリティー。見事だと思いますね」と評した原監督。今後も何が飛び出すか分からない。