メジャー移籍後、エンゼルスの大谷翔平投手(27)は元祖二刀流のベーブ・ルースの記録を掘り起こし続けている。そんな中、次のルースの記録が早くも注目されている。488奪三振超えだ。17日(日本時間18日)時点で220個差あり、今季中に上回るのは微妙な状況ではあるが、迫ることで日本選手初のサイ・ヤング賞獲得に近づくことになるという。米スポーツ専門局ESPN(電子版)が発表したシーズン序盤のサイ・ヤング賞レースでは8位に入っており、注目だ。

 ルースと比較され続けている大谷。昨季は1918年ルースがマークした「13勝、11本塁打」以来となる2桁勝利&2桁本塁打達成が期待されたが、最終登板をスキップ。9勝、46本塁打と103年ぶりの偉業に1勝足りなかった。

 14日(同15日)に459試合目にメジャー通算100号を放った際にもルースの529試合目より速いと報じられた。同時に「100本塁打&250奪三振」はルース以来、2人目の快挙と紹介された。

 その大谷が次に狙うのは奪三振だ。米スポーツファンサイトのヘイローハングアウトは「大谷翔平の最新の歴史的記録は、なおもベーブ・ルースとの比較を続けている」との見出しで報じた。

「大谷は(100号達成の)翌日に101本目の本塁打を放ち、268奪三振。ショータイムは、ルースの714本塁打に追いつくのは難しいだろうが、ルースの488奪三振を超えるチャンスは間違いなくある」

 18日時点でその差は220。「現在の大谷の年平均の奪三振数は122であるため、次のシーズンには成し遂げるだろう。今季、ここまで6登板で46奪三振、残り20試合程度投げるとして、今のペースだとさらに153三振を奪える。そうなれば今季終了時の大谷の奪三振数は421で、ルースの記録まで残り67に迫る」と抜くのは来季と見ている。

 しかし、大谷の今季の三振奪取率12・80は規定投球回数に届いていない中でホワイトソックスのシース(13・81)、ジャイアンツのロドン(13・03)に次いでメジャー3位。予想される残り20試合、常に6~7回投げることができれば1試合10三振は奪えるだろう。200+αとなり、250奪三振は超える計算だ。そうなれば、昨季、ブルージェイズでサイ・ヤング賞に輝いたロビー・レイ(現マリナーズ)がマークしたメジャー最多の248奪三振を上回る。サイ・ヤング賞は勝利数より奪三振数、防御率が重視される傾向にあるため、日本選手初の栄冠も現実味を帯びてくる。実際、大谷はサイ・ヤング賞の候補に挙がっている。

 17日(同18日)時点で6試合を投げ3勝2敗、防御率2・78、WHIP(1イニング当たりで許す走者数)0・96と投手として自己最高のシーズンを送っている大谷。ルースの奪三振超えを果たせば最高だが、迫ることができれば勝利数、防御率もタイトルを争う数字が残ることは間違いない。アーチ量産も楽しみだが同時に奪三振ショーに期待だ。