英国のイングランド北西部にある細長い氷河湖であるウィンダミア湖は、UMAの目撃がたびたび起こる“UMAの宝庫”だ。

 このイングランド最大の湖は全長10メートルを超えるネッシーに似た生き物「ボウネッシー」(付近の町ボウネスとかけている)などで話題になった。2006年を皮切りに目撃情報が相次ぎ、今もなお英国中の注目を集めている。

 今回紹介するUMAはボウネッシーではなく、ウィンダミア湖周辺で19世紀から目撃されている「ティジー・ウィジー」だ。

 ティジー・ウィジーはハリネズミのような大きさと見た目で、全身を深い体毛で覆われている。ハチやトンボに似た透明な昆虫のような2対の羽を持ち、頭には2本の大きくしっかりとした触覚が生えている。一見すると羽と触覚が目立つが、リスと同じような大きさのフサフサした尻尾もまた特徴的である。

 このかわいらしく幻想的なパーツを持つことから、世間一般のイメージとは違うかもしれないが「妖精」として話題になった。

 ティジー・ウィジーは水辺を好むために、ウィンダミア湖で飛んでいるところを目撃された。

 最初とされている目撃は1900年ごろ、ボウネスに住む遊覧船の船頭だった。写真の個体は1906年に捕らえられ、写真館に連れていかれた。そう伝えるのは前出の船頭のお孫さんだ。

 ティジー・ウィジーは窓の外に飛び出そうとしたが、エサとミルクで落ち着かせて写真を撮影したそうだ。水辺によく現れると言われているが、捕獲と撮影に成功したのはこの一件だけである。

 だが、実情は“この写真はフェイクでは”との説が濃厚だ。昆虫のような薄い羽では、小柄とはいえ哺乳類のような体を支えて飛行するのは難しいと思われる。

 ティジー・ウィジーの目撃例そのものは数多いため、それらのすべてが虚偽とは言い切れない。

 ウィンダミア湖は豊かな自然に囲まれ、景観は美しく幻想的である。そんな美しさが住む人に幻を見せるのか、やはり幻想的な土地には不思議な存在がすみ着きやすいのか、一度訪れて確かめてみたいものである。