国際動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)」は13日、国際オリンピック委員会(IOC)に対し、今後の大会から馬術競技を廃止するよう求めた。

 公式サイトで「IOCのトーマス・バッハ会長に大会から馬術競技を廃止するよう要請しました」と発表した。

 東京五輪では近代五種の馬術競技の際、ドイツ代表監督が暴れた馬を殴っておとなしくさせようとしていたシーンが放送され、その様子は世界中に拡散。事態を重く見た国際近代五種連合(UIPM)は、この行為を問題視し、直ちに同監督を東京五輪から追放する措置を取っていた。

 PETAは「レイズナー氏(ドイツ代表監督)が五輪から追放されたのは当然だが、罰金や出場停止だけでは、同じような違反を犯す可能性のある調教師から他の馬を守るには不十分」と指摘。さらに会長のコメントとして「五輪は人間のアスリートを紹介するものであって、出場する選択をしていないのに時には命を懸けて仕事をする馬を脅したりケガをさせるものではない」と主張した。