苦手だったヘディングが、チームを救う一撃になった。明治安田J1リーグで最下位に沈む福岡は7日、ホーム長崎戦(ベススタ)で1―1と引き分け、リーグ戦の連敗を4で止めた。約2か月ぶりの出場で同点ゴールを決めたFW碓井聖生は、思いがけない形で生まれた今季3点目に驚きを隠さなかった。
福岡は前半11分、長崎のMF保田堅心が放ったシュートがDF上島拓巳に当たってコースが変わり、不運な形で先制を許した。前節の千葉戦で4連敗を喫して最下位に転落し、3日に塚原真也前監督との契約を解除したチームにとって、苦しい立ち上がりとなった。
後半18分、暫定的に指揮を執った村上佑介ヘッドコーチがFW碓井、佐藤颯之介、MF奥野耕平の3人を同時投入。すると同27分、佐藤が左サイドから上げたクロスに碓井が頭で合わせ、同点に追いついた。ピッチに立ってからわずか9分で結果を残した。
碓井は「ケガ明け期間が空いた中で得点を取れたので、自分の中では珍しいかなと思います」と振り返った。離脱中はチームが敗れる姿を見守るしかなく、試合に出られない悔しさを募らせていたという。
しかも、同点弾は自身が苦手としてきたヘディングシュートだった。頭でボールをそらすプレーは得意だが、シュートとしてのヘディングには課題を感じていた。それだけに「なんであんないい感じに入ったのかなと自分で思いながら、けど、普段の練習が出たかなとは思います」と驚きと手応えを口にした。
その裏には、北嶋秀朗コーチとの練習があった。碓井は自主練習でシュートやクロスへの入り方を磨いてきた。得点場面についても「北嶋コーチから言われた通りに相手の守備の後ろから入ってくるっていうところが今日出たかなと思います」と説明。クロスを送った佐藤については「もともとキックがうまいので」と信頼を寄せ、練習で取り組んできた動きが実戦で実を結んだ。
この一発で「なんかよりヘディングで決めたいなっていう思いが強くなりました」と意欲も高まった。一方、チームは勝ち越せず、5試合連続で白星なし。自身の得点を喜ぶだけでは終われなかった。
6日に就任が発表された城福浩新監督は、この試合をスタンドから視察。21日のアウェー川崎戦が初陣となる見通しだ。碓井も試合を重ねて調子を上げ、先発争いに加わることを目指す。
復帰戦で結果を残しても、求めるものはチームの勝利だ。碓井は「でも勝たせられてはないので、次は勝たせられる得点は取りたい」と次戦以降を見据えた。












