ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(33=大橋)とマッチメーク交渉中のWBA世界バンタム級王者ジェシー〝バム〟ロドリゲス(米国)陣営が12月にバンタム級でもう1試合を行う計画を明かした。

 井上は3月のバム戦に向けて「やるならダイレクトしかないですね」と要求。バムが12月にウワサされているWBO同級王者クリスチャン・メディア(メキシコ)との試合を〝スキップ〟することを条件にしていた。ここまで順調に交渉が進んでいる中、専門メディア「BOXINGNEWS24/7」によると、バム側は12月の試合を強行するという。

 同メディアによると、トレーナーを務めているロバード・ガルシア氏は「ProBox TV」で「年末に試合を行う予定です。(プロモーターの)エディ(ハーン)と話しましたが、今週中に井上選手の試合状況についてもっと詳しい情報が得られるはずです。もしそれが理にかなったものであれば、もちろん検討しますが、エディと話した限りでは当初の計画(12月に試合)を継続するつもりです。しかし井上選手との直接対決となるのであれば、それも検討しますが、理にかなっていなければなりません」という。

 ガルシア氏はかねてバムにもう1試合、バンタム級で経験を積ませたい意向。短期間で井上のいるスーパーバンタム級まで急激な階級変更を懸念する。井上サイドが認めるかは不明だが、同メディアは「大一番を前に危険なかけ」とし「井上と対戦するには、122ポンド級のエリートレベルの攻撃力に完全に集中する必要がある。ガルシアが慎重さを求めるのは当然だが、その短い期間にもう1試合詰め込むことは、まさに逆効果となる」と指摘した。

 バム側とすれば、階級アップに肉体をなじませるための策ではあるものの、短期間に何試合を行うことは身体的な負担も大きくなる。また試合間隔という面で考えても、2人の条件が大きく異なってしまう。しかも井上サイドが「3月」「ダイレクト」として決戦日の延期を認めていないことからも、バム側が〝調整試合〟を強行することで交渉が決裂する可能性も高まる。今後の動向が気になるところだ。