中国・湖南省のネット警察が「『水猴子』に水中へ引きずり込まれ、血を吸い尽くされて溺死した人がいる」との情報を否定した。水猴子とは、中国の民間伝承で水中にすむとされる怪物で、中国版カッパのようなもの。実際はAIで編集・合成された映像で、投稿者は行政処分を受けた。中国紙「南方都市報」が3日、報じた。

 湖南省のネット警察は「浄網2026」と呼ばれる特別取り締まり活動を展開しており、市民生活に関わる話題やAIによる虚偽コンテンツ、奇抜な内容で注目を集めようとする投稿など、ネット上で多発するデマを重点的に監視している。このほど、デマを巡る代表的な7件の摘発事例を公表した。

 そのうちの1件では、9月12日、益陽市のネットユーザー、曾某が注目を集める目的で、AIを使ってナマケモノと水辺の映像を編集・合成し、「南洞庭・柴山の川辺に怪物」とするデマ動画を投稿した。

 動画には、岸辺に〝怪獣〟のような姿をした生物が出没する様子が映っていた。さらに、その生物を「人を捕まえ、人間の血を吸う水猴子」と説明。「地元の男性が川辺で魚を捕っていたところ、この生物に水中へ引きずり込まれ、血を吸い尽くされた末、川で溺死した」と、事実であるかのように記していた。

 動画は急速に拡散。ネット空間や社会の秩序を著しく乱したとして、投稿者は法律に基づき行政処分を受けた。

 ネット警察は「ネット空間は法の及ばない場所ではない。虚偽情報を捏造・拡散し、社会の公共秩序を乱す行為について、公安機関は法律に基づき関係者の法的責任を厳しく追及する」と注意を呼びかけている。