トランプ政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らを制裁対象に指定したことで高市政権が板挟み状態にある。26日、赤根氏は日本記者クラブ主催のオンライン会見に出席。「ICCは決して負けません」と主張し、高市政権に米国との対話を求めた。
国際連合広報センターのサイトによると、ICCは国際社会における集団殺害犯罪、人道に対する罪、戦争犯罪に問われる個人を訴追することが役目で、1998年の「ローマ規程」により設立が決まった。
日本は2007年に加盟。資金面において最大の分担金拠出国となっている。つまり、たくさんのお金を出しているわけだ。一方で、米国、ロシア、中国といった大国は加盟していない。
これまで赤根氏はICC裁判官として、ウクライナ侵攻をめぐる戦争犯罪の疑いでロシアのプーチン大統領に対する逮捕状を出し、逆にロシアの裁判所から有罪判決を下されていた。さらに、イスラエルのネタニヤフ首相にも所長として逮捕状を出している。
米国はもともと米兵が訴追対象になりうるとしてICCに対して否定的。ルビオ国務長官はICCの解体にまで言及しているほどだ。
制裁によって赤根氏はクレジットカードの利用に制限がかかるなど生活に支障が出ている。それでも「国際犯罪の被害者にとってICCは最後の希望」と意気込み、「ICCに対する制裁はICCのみの問題ではなく法の支配の危機としてとらえてほしい」と日本国民に呼び掛けた。
米国とICCの対立に高市政権も巻き込まれている。赤根氏が制裁対象に指定された際、高市早苗首相は「大変残念」とコメントしたが、これが「弱腰」と批判されたのだ。25日に高市氏は「日本の立場と相いれるものではなく、大変深刻に受け止めている」と話し、弱腰との指摘を否定した。
赤根氏は会見で日本政府に対してICCから脱退する国が出ないように働きかけることや、エスカレートしないよう米国と対話することを期待。
永田町関係者は「日本政府は米国に強くモノを言いにくい。しかし、何も言わないなら弱腰と国内で批判されてしまう。板挟み状態です」と指摘した。
何か手はないのか。












