米ジョージア州のウォルマート店内で、床に落ちていた30ドル(約4768円)を拾って店員に届けなかった男性が、警察が写真を公開して身元特定への協力を呼びかけた後、現金を持ち主に返却した。この事件をめぐっては、SNSユーザーから「なぜ警察がわずかな落とし物の現金を追いかけるのか」と疑問の声が相次いだ。米メディア・FOXニュースが報じた。

 ジョージア州のオールバニー警察は、地元のウォルマートで買い物客が現金30ドルを落としたことを受け、それを拾った男性の写真をフェイスブックで公開し、身元特定への協力を市民に呼びかけた。

 オールバニー警察は「写真に写っている人物の身元特定について、市民の協力を求めています。事件はノース・スラッピー・ブールバード2586番地にあるウォルマートで発生しました。買い物中の客が床に30ドルを落とし、写真の人物がその現金を拾いましたが、店の従業員には届けませんでした。この人物の身元特定につながる情報をお持ちの方は、オールバニー警察までご連絡ください」と投稿した。

 この投稿に対し、フェイスブックユーザーからは「たった30ドルのために、ここまでして捜す必要があるのか」と疑問視する声や皮肉交じりのコメントが相次いだ。

 あるユーザーは、以前、駐車場で8000ドル(約127万円)が入った銀行の封筒を見つけた経験を振り返り、「それなら届け出るべきものだ。でも、ウォルマートの床で見つけた30ドルとは違う」と書き込んだ。

 その後、警察は男性が現金を持ち主に返したと発表した。警察によると、被害者は当初、男性の刑事訴追を望んでいたが、30ドルが戻ってきた後、訴追を望まないと伝えたため、男性は起訴されないことになった。

 別のユーザーは皮肉を込めて、「30ドルを見つけたあのおじいさんを皆さんが捕まえてくれて、本当に感謝しています。野蛮人みたいに勝手に金を拾う連中が街をうろついていないと分かって、少し安心して眠れます」とコメントした。

「たった30ドルで警察が大騒ぎ」とSNSでは笑いものになったが、実は警察の対応には法的根拠がある。ジョージア州法では、落とし物や置き忘れられた物だと知りながら取得し、持ち主に返すための合理的な措置を取らず自分のものにした場合、窃盗罪が成立し得る。