フィギュアスケートペアで2026年ミラノ・コルティナ五輪金メダルの三浦璃来(24)、木原龍一(34)組が23日、SNSを通じ婚約を発表した。連名で「お互いにとってかけがえのない、なくてはならない存在となりました」などとつづった。日本ペア界の歴史を切り開いてきた最強カップルは、公私ともに手を取り合って歩みを進める道を選んだ。

〝りくりゅう〟の2人が運命に導かれたのは、2019年7月だった。愛知・名古屋の邦和スポーツランド(現邦和みなとスポーツ&カルチャー)でのトライアウトで一緒に滑ったところ、木原は三浦との相性の良さに「雷が落ちた」と回想。三浦を上空で投げてキャッチする技「ツイストリフト」を繰り出すと、今までにない高さが出たという。当時の木原はケガで引退を考えていたが、すぐさま撤回してカナダ行きを決断した。

 年齢差は9歳。当初は敬語を交えながらお互いを「さん」付けで呼んでいた。それでも、木原の配慮で敬語を排除。今では「璃来ちゃん」「龍一くん」と呼び合い、報道陣の前でもテンポの良いトークを繰り広げていた。結成2季目には新型コロナウイルス禍に見舞われた。拠点のカナダから帰国できず、三浦はホームシックに陥った。木原は「必ずいいことがあるから」と励まし続けるなど、年数を重ねるごとに絆を深めていった。

 信頼関係が構築されると、演技面でも好影響が出た。慢性の腰痛を抱えていた木原はかねてケアに気遣っていた。以前の三浦はケアに無関心だった一方で、自身のコンディションが悪いと木原の腰にも悪影響を与えることを痛感。トレーナーに学びを受けながら2人でセルフケア術を学び、日々の体調管理に努めていた。

 25年4月に現役引退を公表し、現在は将来的な指導者転身を視野に入れながら、プロとしてアイスショーにも出演している。直近では2人がプロデュースしたアイスショー「THE DESTINY」を開催。3日間4公演で計1万8000人が来場するなど、第二の人生も全力で駆け抜けている。

 そんな2人は唯一無二のパートナーから人生の伴侶となった。SNSに掲載された木原が三浦に指輪を手渡す写真は、邦和みなとスポーツ&カルチャーで撮影されたもの。スタートはやはり名古屋のリンクだった。