瀬戸内を拠点に活動するアイドルグループ「STU48」の1期生・石田千穂(24)が31日、東京・Kanadevia Hallで卒業コンサートを開催した。約9年間に及んだアイドル人生の集大成となるステージ。アンコールを含む全編でまばゆい輝きを放ち、ファンを魅了した。

 冒頭、ファン有志から贈られた鮮やかなピンクの衣装でステージに登場した石田は「ファンの方に出資していただきました。定期的に着ようと思います!」といたずらな笑みを浮かべ、会場を一気にアットホームな空気で包み込んだ。

 石田は2017年3月、15歳の時に1期生としてグループに加入。デビューシングル「暗闇」から今年3月発売の13thシングルまで、すべての表題曲で選抜入りを果たした。6thシングル「独り言で語るくらいなら」、9thシングル「息をする心」では単独センターを務めるなど、グループを牽引するエースとして君臨してきた。

 激動の歳月を駆け抜け「アイドル以外の仕事はできない。アイドルは〝天職〟です」と語っていた石田だが、その裏には活動休止を経験するなど、決して平坦ではない苦難の道もあった。この日の会場は、2020年に初のソロコンサートを開催した思い出の場所。当時、ファンの前で「最強のアイドルになります!」と宣言した言葉を体現するかのように、王道を突き詰めた圧巻のパフォーマンスを繰り広げた。

 この日は、石田の門出を祝うために豪華OGも集結。中盤の「出航」では、初代キャプテンを務めた岡田奈々が登場。石田が「LINEしたら1分後くらいに即オッケーしてくださった。一生ついて行きます!」と感謝すると、岡田も「千穂から『新しいメンバーに奈々さんの背中を最後に見てほしい』と言われて。そりゃ行くよ!」と快諾の舞台裏を明かした。

石田千穂(中)のために駆け付けたSTU48の卒業メンバーたち
石田千穂(中)のために駆け付けたSTU48の卒業メンバーたち

 さらに、沖侑果や石田みなみら1期生、2期生のOGが続々と参戦。アンコールでは磯貝花音、藤原あずさも加わり、OGとともにデビュー曲「暗闇」を大合唱した。

 アンコールでは、STU48らしく〝青〟を基調したドレス姿にティアラを頂いた石田は、自身初のソロ曲「未来へ続く者よ」を熱唱。その後のスピーチでは、声を詰まらせながらも、真っすぐに感謝の言葉を紡いだ。

 石田は「今日こうしてステキな卒業コンサートができたのは、メンバー、スタッフ、そして何より応援してくださるファンの皆さまのおかげです。私はアイドル人生、悔いなし!と心の底から言えます」と豪語した。

 当初、選抜外でステージの端っこで躍る目立たないメンバーだったが、ファンの力もあり、選抜常連からセンターまで駆け上がる〝シンデレラストーリー〟を実現。「そんな私を見つけて、ここまで連れてきてくれて本当にありがとうございます。途中で自分を見失ってしまう時期もありましたが、変わらずに応援してくれたみんながいたから、やりきったと言えるまで続けることができました。私のアイドル人生を彩ってくれて、本当にありがとうございました」と感謝を伝えた。

 活動をともにしたメンバーへの思いも吐露。「メンバーは仲間であり、ライバルであり、友達であり、私の青春そのものです」と伝え、すべての人に向けて「3348日間、本当にありがとうございました!」と笑顔で呼びかけると、最後まで涙はなし。笑顔で〝天職〟と定めたアイドルのステージを存分に楽しんだ。