F1レッドブルが激震だ。チームの実質的なナンバー2にあたるピエール・ワシェ・テクニカルダイレクター(TD)と、創設時からチームを支え現在はマックス・フェルスタッペンの腹心としてメカニックを務めるオーレ・シャック氏のダブル電撃退団が急浮上した。

 レッドブルは今季マシンの調子が上向かず、日本グランプリ(GP)後にはフェルスタッペンが今季限りで引退する意向を英公共放送「BBC」で表明するなど揺れている。

 そして約1か月の中断期間となっている現在、さらなる衝撃が起きそうだ。英メディア「GPブログ」は「テクニカルディレクターのワシェ氏の立場はひっ迫しており、退任はもはや避けられないようだ」と退任の可能性を報じた。

「ワシェは徐々に自身の職の安泰を危惧し始めているはずだ。その主な理由は、レッドブル内部で作業方法や進むべき方向性について意見の相違が生じているためである。スタッフたちがもはや上司の考えに同意せず、その手法への不満から辞職にまで至るようになれば、最終的にはレッドブルも厳しい決断を下さざるを得なくなる時が来るだろう」とその背景を同メディアは説明。どうやらチーム内で対立が生まれ、ワシェ氏反対派の動きが急速に高まっているようだ。

去就が注目されているフェルスタッペン(ロイター)
去就が注目されているフェルスタッペン(ロイター)

 首脳陣の一角として常勝軍団をけん引してきたワシェ氏だが、火種になっている現状を考慮して電撃解任も十分にありえるという。「レッドブルは、有能な人材が次々とチームを去っていく事態を許容できない。もしそれがワシェ氏に対する厳しい決断を意味するのであれば、現在のレッドブルの経営陣は間違いなくちゅうちょすることなくそれを実行するだろう。クリスチャン・ホーナー氏の場合もそうだった。元チーム代表が辞任を余儀なくされたのであれば、ワシェ氏も自身の立場が安泰だとは到底思えないはずだ」と指摘した。

 また、英紙「エクスプレス」はもう一人のキーマンもチームを去ると報道。「フェルスタッペンにとって新たな打撃、レッドブル唯一のF1生え抜きスタッフが退社を表明」としてこう続けた。「レッドブルのF1における最も伝説的な従業員の一人が、チームを去る意向を伝えた。これはフェルスタッペンにとって大きな痛手となる。その人はオーレ・シャックで、レッドブルが20年以上前にチームを買収する前からチームに在籍し、近年はフェルスタッペンのガレージ陣の中核を担う人物として活躍してきた」とシャック氏の重要性を強調。

「シャックがレッドブルにチームを離れる意向を伝えたため、彼のレッドブルでの活動は今年後半に終わりを迎える見込みだ。ホーナーの退任以降にチーム内で行われた変更が、彼の決断の一因となっているという」と昨夏のホーナー前代表の電撃解任劇への不満が退団の引き金になったと指摘する。

 超重要人物が2人続けて退団となれば、レッドブルにとっては深刻な事態。リザーブを務める角田裕毅の動向にも関わってくる可能性があり、今後の展開が気になるところだ。