ミラノ・コルティナ五輪でも議論を呼んだフィギュアスケートの〝採点問題〟で、新たな波紋が広がっている。

 ロシアメディア「RIAノボスチ」は「国際スケート連盟(ISU)がフィギュアスケートの採点に対する批判を禁止する方針」と報道。選手やコーチなどが直接または第三者を通じてISUの決定に関して不適切な意見を公然と表明した場合には「ISU懲戒委員会は内部手続きに従って制裁を科す可能性がある」としている。

 その上で「『なぜ採点を批判できないのか?』タラソワ選手はISUに厳しく反論した」と題する記事を掲載。フィギュア大国ロシアの重鎮で名伯楽として知られるタチアナ・タラソワ氏の見解を報じた。

 タラソワ氏は「選手やコーチによる審判批判の禁止? でも、文字通り誰だって批判できる。指導者、政府、政党、傑出した芸術家。全ての人間だ。審判は人間じゃないのか? 審判は職業じゃないのか? いったいどんな人間なのか? もし彼らが不当なことをしたら、それを指摘してはいけないのか?」と怒りをあらわにする。

 続けて「それに、フィギュアスケート界で70年間働き、これほど多くの(オリンピック)チャンピオンを育ててきた私が、それについて何も言う権利がないというのか? いったい彼らは私たちより全てを理解しているというのか? 私たちはバカで、彼らは賢く、教養があり、才能にあふれ、絶対に罪がないというのか?」と不満をぶちまけた。

 ミラノ・コルティナ五輪でロシア勢は国の代表としての参加を許されず、個人の中立選手(AIN)として出場。フィギュアでは女子のアデリア・ペトロシャン、男子のピョートル・グメニクが出場したが、期待されたメダルには届かなかった。一方で、ロシア国内では審判の採点への批判が噴出していた。タラソワ氏も採点に疑問を投げかけていただけに〝批判禁止〟は到底受け入れられないようだ。