ミラノ・コルティナ五輪でフリースタイルスキー女子の中国代表・谷愛凌(アイリーン・グー)が大会日程に対する猛批判を展開し、波紋を広げている。

 米国出身の谷は2019年に中国籍へ変更。2022年北京五輪は中国代表として出場し、ビッグエア(BA)とハーフパイプ(HP)で金メダル、スロープスタイル(SS)で銀メダルを獲得した。今大会ではSSで銀メダルを獲得。16日(日本時間17日)にBA決勝、19日(同20日)にはHP予選を控えている。

 そうした中、谷は自身のインスタグラムで「FIS(国際スキー・スノーボード連盟)がビッグエア決勝とハーフパイプ練習を完全に重複する日程で組んでしまったため、パイプ練習を丸1日欠席することになりました。スノーボーダーとの合同練習への参加や、たとえ1時間でも単独練習の時間を確保するなど、公平な対応を求めたけれど、かなわなかった。ハーフパイプ競技に出場する他の女性選手は誰も別種目に出場していない。それには当然の理由がある――ハーフパイプはスロープやビッグエアとは異なり、それに応じた専用の練習時間を必要とするからです」と不満を表明した。

 続けて「オリンピックは奇跡が現実となり、不可能が目の前で可能へと変わる舞台です。選手もスポーツ愛好家も、大きな夢を抱き限界を打ち破るよう鼓舞します。この決定は大会の精神に反しているように思え、私は失望しています。3種目に出場する唯一の女性選手となる勇気を罰すべきではありません。ある種目で決勝進出を果たしたことが、別の種目で不利になるべきではないのです。スキーの本質を愛し、全ての種目で競いたいと願う将来のアスリートたちに、これはいったいどんなメッセージを送るのでしょうか? これは完全に回避可能な問題でした。FISが強硬な姿勢を選んだことに、私は悲しみを覚えます」と批判を展開した。

 一方で、最後は「そうは言っても、ビッグエアに全力で挑もうとした自分を誇りに思うし、明日の夜のライトアップされた舞台で、この素晴らしい女性選手たちと共に競い合うのが楽しみだ」と前向きな言葉で締めくくった。

 この投稿にメディアも反応。フランス紙「パリジャン」(電子版)は「競技日程に悲しむ フリースタイルスキーのスター、アイリーン・グーが大会主催者を激しく非難」との記事を掲載。「彼女は言葉を濁さない。フリースタイルスキーのスター、アイリーン・グー選手は、3つの異なる競技に出場し、今大会でもメダル獲得を狙う中、冬季五輪の組織委員会の決定を強く批判した」と報じた。