壊滅からの分裂か。8日投開票の衆院選で立憲民主党と公明党からなる中道改革連合は公示前167議席から3分の1以下の49議席となる大惨敗を喫した。野田佳彦共同代表は「万死に値する責任がある」と辞任を示唆。立憲民主党の創設者である枝野幸男氏も〝豪腕〟小沢一郎元民主党代表も比例復活できない完敗。開票センターはお通夜ムードとなった。

 壊滅といっていい結果だった。旧立憲にかぎれば消滅という言葉も当てはまるかもしれない。野田氏こそ小選挙区で勝利したが、中道結成を主導した安住淳共同幹事長や馬淵澄夫共同選対委員長は投票箱が閉まった直後に小選挙区での敗北が伝えられ、比例復活もできなかった。

 それだけではない。かつて民主党を政権交代に導いた小沢氏も枝野氏も比例復活を逃し、比例重複をしていなかった岡田克也元外相も国会から姿を消すこととなった。海江田万里元衆院副議長や玄葉光一郎前衆院副議長も同様だ。東京では鉄板と思われた〝ミスター年金〟こと長妻昭元厚労相も小選挙区で競り負けた。

 あまりの大敗ぶりに動揺したのか、開票センターでは異変もみられた。選挙恒例の当確が出た候補者の名前に花をつけるセレモニーは行わず。また、本来なら午後9時ごろから開票センターでテレビなどの中継対応するはずだった安住氏は現場に姿を見せなかった。中道関係者は報道陣に「急きょやらないと決まった。安住氏が今どこにいるか分からない」とドタキャンを釈明した。

 自民党に300議席超を許したうえでの大敗に野田氏と斉藤鉄夫共同代表の表情は暗い。野田氏は「これだけの大敗を喫した責任は代表である私の責任。万死に値する責任がある」と代表辞任を示唆。斉藤氏も「責任は負わないといけない」と追随した。

 なぜここまで負けたのか。比例名簿で優遇された旧公明議員は残り、多くの旧立憲議員が去ることになる。旧立憲のある候補者は「公明党の票は入ってきたけど、立憲票が逃げて行った。あと、中道の名前が浸透しなかったのか無効票もある程度ありそうだ」と立憲の支持者が新党についてこなかったと分析。中道は安保法制を合憲とし、原発再稼働を容認していたが、立憲支持者にとっては受け入れ難かったようだ。

 選挙中は高市早苗首相の円安ホクホク発言や、NHK番組「日曜討論」のドタキャン、裏金議員の公認や旧統一教会をめぐる報道など攻め手はあった。しかし、「高市人気の中にあっては今の日本人にはそんなの関係なかった」(同)と〝サナ活ブーム〟にすべて飲み込まれていったと話した。

 今後の話となると困惑を隠さない。「中道のままか、分裂かは今の段階では分からない。次の代表についてもまったく分からない。残る人で決めていくのだろう」(同)と先のことは考えられない様子だった。

 今後の中道はどうなってしまうのか。永田町関係者は「中道の結成は国政と地方で対応を分ける〝国地分離〟で、参議院と地方議会ではそれぞれ公明党と立憲民主党のままです。今回の大敗という結果をみれば、地方議員たちは中道に合流したいとは思わないでしょう。中道は分裂すると思いますよ」と指摘した。斉藤氏は「今後、地方も参議院も中道に結集するという方向性です」と話していたがどうなるか分かったものではない。

 ベテランを含む旧立憲議員の多くが姿を消していった。残った人たちで中道を再建するのか、新たな道を行くのか。