何人離れるのか。立憲民主党の野田佳彦代表と公明党の斉藤鉄夫代表は16日、両党で合意した新党の名称を「中道改革連合」と発表した。高市早苗首相が解散に踏み切ることで、埋没危機に追い込まれた両党が奇策に出たが、立憲の一部は反発し、分裂騒動にもなりかねない一方で、自民党のリベラル系議員にも触手を伸ばしており、駆け引きが繰り広げられている。

 新党の略称は「中道」としたが、永田町やネット上では「中改連」から過激派「中核派」を想起させる「中革連」や「中国への道」などと揶揄されている。立憲内では不穏な動きも出ている。

 日本保守党の有本香代表代行は「立憲の議員の方からだいぶ反発、いろんな声が出ている。知己のある先生から『何か協力できることがあるなら協力しましょう』的な話が来ている」とSOSサインが届いたことを明かした。

 新党に合流しない意向を表明している立憲の原口一博元総務相は16日、YouTubeチャンネル「文藝春秋PLUS公式チャンネル」で「『ゆうこく連合』を立ち上げます。何十人クラスで。火曜日(20日)に立ち上げます。30とか40、50という数字に持っていければ。(立憲の衆院議員)148人がみんな中改(中道改革連合)に行くとは限らない」と話した。ゆうこく連合は反グローバリズム、反ワクチンなどの政策を掲げ、かねて結党がウワサされていた。

 思い起こされるのは2017年の衆院選の希望の党騒動だ。安倍政権の解散表明を受け、慌てふためいた民進党は小池百合子都知事率いる希望の党に合流する流れとなったが、距離を置く枝野幸男氏が結党した立憲民主党に一部が流れるドタバタがあった。

 立憲は新党合流の締め切りを20日に設定しており、原口氏は「今いる政党から離党強制。究極の排除の論理」と希望の党の騒動よりもひどいと糾弾。19日に発表される新党の綱領や基本政策を見てから態度を表明する議員もいるとみられ、全員参加というワケにはいかない雲行きだ。

 一方で、立憲と公明の新党構想は昨年から準備を進めており、斉藤氏は中道派の再結集を画策し、自民党の石破茂前首相や岩屋毅前外相ら元新進党組にラブコールを送っている。

「村上誠一郎前総務相や複数のリベラル系議員の名前も挙がっています。さすがに自民党で首相、大臣経験者がこの時点で新党に流れることはないでしょうが、揺さぶりをかけるには十分な効果があるし、自民党内から10人前後でも引き抜くことができれば、劣勢から拮抗、逆転の可能性も出てきます」(永田町関係者)

 衆院選公示は27日が濃厚。超短期決戦に各所が異例のスピードで動いており、一寸先は闇だ。