異例の流血会見だ。17日のボクシングWBA世界バンタム級王座統一戦で、暫定王者ノニト・ドネア(43=フィリピン)を破った正規王者・堤聖也(29=角海老宝石)の一夜明け会見が18日、都内で開かれた。病院で治療を受けて駆け付けた堤は、会見中に鼻血を流すなどダメージの大きさを感じさせながらも、前夜に続いて4階級制覇王者の井岡一翔(志成)との対戦を熱望した。
前日は5階級を制覇したレジェンドと激しく打ち合い、衰え知らずの強打に一度はダウン寸前になりながらも判定勝ち。この日は病院で折れた鼻骨を整復し、鼻の裂傷を縫合したという。一夜明け会見では負傷を隠すためにサングラスをかける選手も多いが「(医師に)サングラスもダメと言われた。鼻に負担がかかるから」と目と鼻の周囲が赤黒く腫れた素顔で現れ、会見中には何度も氷のうで顔を冷やし、さらには鼻血が流れて中断するハプニングもあった。
一夜明けた心境を「生き残れたなという、まだまだボクシングできるなっていう安堵」と表現。ドネアについては「やっぱり苦手なタイプ。もっと殴りにいかないと、という気持ちはあったんですけど、やっぱりさせてもらえなかった。向こうの経験値、そういうものはものすごく感じた」と振り返った。
「面白い試合というものにはなると思うんですけど、ボクサーの価値が上がるわけではない内容だった」と厳しく評価しながらも、「戦えたことが光栄。この試合のことはずっと心に残るだろうし、偉大なボクサーと世界タイトルマッチで戦えたこと、これは本当にすごい財産」と充実感をにじませた。
今後について、前夜は他団体との王座統一戦と4階級制覇王者・井岡との対戦希望を表明していた。同級休養王者アントニオ・バルガス(米国)戦を義務付けられる可能性があることには、「やらなきゃいけない試合だから、モチベーションを作ってやります」と覚悟する。だが、最も希望するのは「井岡さんです。やっぱりそこは、やりたい。ワクワク度合いが一番違う」と改めてアピールし、大みそかに予定されている井岡の再起戦も観戦する意向を示した。
また、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)と3階級制覇王者・中谷潤人(M・T)のビッグマッチなどが計画される来年5月の東京ドーム興行への出場も熱望。ダメージが気になるところだが「5月だったらいけるでしょ」との見通しを口にした。
ベルトを守って一年を締めた激闘王から来年も目が離せない。












