〝憧れの存在〟を力に変えた――。フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナル最終日(6日、愛知・IGアリーナ)、女子フリーは17歳の中井亜美(TOKIOインカラミ)が146・98点、合計220・89点で銀メダルを獲得。初出場ながら堂々たる演技で観衆を魅了した。
この日は中井が競技を始めたきっかけとなった2010年バンクーバー五輪銀メダルの浅田真央さんが来場。6分間練習時のアナウンスで知った中井は、演技前に「しっかり自分の気持ちを伝えよう」との思いから、指導を仰ぐ中庭健介コーチにこう伝えた。
「真央ちゃんが見てるから頑張ります」
冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を着氷させると、連続ジャンプでミスが出るも、きっちりまとめた。「人生で一番緊張した」と振り返る試合で日本勢最上位につけ、2026年ミラノ・コルティナ五輪の代表入りに大きく前進。「(五輪が)近づいているのは感じている。緊張する舞台でも良い演技ができたことは次につながる」と声を弾ませた。
シニア転向1年目。GPシリーズ第1戦フランス大会で初出場初優勝を果たし、一躍注目を浴びた。今大会の活躍でさらにプレッシャーがのしかかることは、中井自身が一番よくわかっている。「プレッシャーに負けないぐらい、しっかり自分を強く持っていきたい」
19日開幕の全日本選手権(東京・国立代々木競技場第一体育館)が五輪切符を懸けた最終選考会。最後まで〝らしさ〟を貫き、夢を現実に変える。













