フィギュアスケート界のニューヒロイン候補はミラノの星となれるか――。22日に全日程が終了したフィギュアスケートのグランプリシリーズで、存在感を放ったのが17歳の中井亜美(TOKIOインカラミ)だ。第1戦フランス大会で初出場初優勝、第3戦スケートカナダでは銅メダル。上位6選手で争うファイナル(12月、愛知)行きを決めた。五輪2大会連続出場でプロスケーターの鈴木明子さん(40)が取材に応じ、新星の強みと今後の伸びしろを分析した。
ジュニア時代は島田麻央(木下グループ)のほうが目立つ存在だったが、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を武器に国内外で活躍。シニアデビューとなった今季は、第1戦フランス大会で22年北京五輪銅メダルの坂本花織(シスメックス)に勝利を収め、一躍2026年ミラノ・コルティナ五輪の代表争いに名乗りを上げた。
鈴木さんは「シニアはショートプログラム(SP)からトリプルアクセルを構成に入れることができる。フランス大会では、SPとフリーでトリプルアクセルを決めることができたし、プログラム自体の評価もものすごく高かったことが優勝につながった」と太鼓判を押す。
第3戦スケートカナダではSP、フリーともにトリプルアクセルでミスが出たものの、粘りの演技で表彰台を死守。シニア1年目とは思えないクレバーさも強みだ。「トリプルアクセルが成功しても失敗しても、その後がすごく大事になる。スケートカナダではトリプルアクセルを失敗しても、その後の演技には全く影響がなかった。スピンもステップも完成度が高かったし、ステップは失敗を感じさせない伸びやかさがあった」と対応力の高さを評価する。
ミラノ・コルティナ五輪の代表切符は3枠。ファイナルも選考対象の一つだが、受け身にならないことが重要だ。
「1試合1試合、自分の滑りを発揮して、伸びやかにやりきることが評価につながる時期だと思うので、攻めることが大事。ファイナルでは、フリーでトリプルアクセルを2本入れる構成もありえるのでは。コーチとの戦略にもなってくると思うけど、攻めていくことでモチベーションが上がるのであれば、攻めるのもありだと思う」と指摘した。
ファイナル後には、最終選考会の全日本選手権を控える。重圧の大きい戦いが続く中でも「いかに自分のスケートに集中できるかだと思う。中井選手の良さはすごく伸びやかなスケート。いろいろと聞こえてくる声はあるだろうけど、萎縮しないで、伸び伸びと中井選手らしさを出せば面白い戦いになるのでは」と大きな期待を寄せる。
実績ある先輩スケーターたちの牙城を崩し、新たな時代の幕開けをアピールできるか。












