中国・上海のハロウィーンの夜、「ドラえもん」のコスプレをした女性が警察に連行され、SNS上では「党が言っていた〝自由〟はどこへ?」と、中国共産党の掲げる言論の自由を皮肉る声が上がっている。香港メディア・星島日報が2日、報じた。

 中国では毎年ハロウィーンになると、不適切な仮装をしたために逮捕されるという不条理な事件が頻繁に発生している。今年は上海で、ドラえもんに扮した女性が警察に連行されるという事件が起き、その映像がSNSに公開されると国際的な波紋を呼んだ。

 10月31日、イタリア在住の華僑作家・李穎氏がXのアカウント「李老師不是你老師」に投稿した動画によると、上海・静安寺エリアではハロウィーンイベントが開かれ、ドラえもんのキャラクターに仮装した人もいるなど、にぎやかな雰囲気だった。しかし動画の中で、ドラえもんの着ぐるみを着ていた女性が突然警察に連行され、頭部のマスクを外された上で「上海市財政局監督検査局」の看板がある建物内に入れられる様子が映っていた。

連行される女性(李穎氏のX@whyyoutouzheleから)
連行される女性(李穎氏のX@whyyoutouzheleから)

 この動画が拡散されると、ネット上では「子供時代と楽しさの象徴であるドラえもんが、なぜ逮捕理由になるのか?」「いつからドラえもんは〝敏感キャラ〟になったんだ?」と揶揄する声や、「党は〝人民に自由がある〟と言うが、自由はどこに行った」と皮肉るコメントも見られた。

 一方で、一部の親中派ネットユーザーは「フェイクニュースだ」と反論。「最近も中国ではドラえもん展が開催されている。もし禁止されているならとっくに封鎖されているはずだ」と主張している。

 また、一部では「警察がこの女性を標的にしたのは、彼女がカナダ在住で中国政権を風刺する人気ネット配信者の支持者だと疑ったためではないか」との分析もあった。