再び、キャスティングボートを握ることはできるか。

 21日召集された臨時国会で首相指名選挙が行われ、自民党の高市早苗総裁が首相に選出された。女性初の首相誕生を後押ししたのが、日本維新の会だった。自公連立の解消からわずか10日で連立政権を樹立。衆参本会議終了後には、あいさつ回りを行った高市首相に〝新パートナー〟の吉村洋文代表が「就任おめでとうございます。一緒にがんばりましょう」と声を掛け、ガッチリと握手を交わした。

 一方でチャンスを逃したのが、国民民主党の玉木雄一郎代表だ。立憲民主党の野田佳彦代表の呼びかけにより、一時は野党統一候補に浮上。自身もSNSで「総理大臣を務める覚悟はあります」と投稿し話題を集めた。しかし立憲、維新、国民による3党党首会談が行われたが、玉木氏は態度をはっきりさせなかった。その間に維新が自民に急接近し、首相の座は遠のいた。玉木氏の優柔不断な態度と、維新に対して「二枚舌」と批判したことで失望の声が広がっていた。

 玉木氏はこの日の夕方、JR新橋駅前のSL広場で街頭演説会を行い、「ベストな答えを一緒にできる政党としっかり組んでいく。時によってその相手は変わるかもしれない。それをブレていると言う人がいるかもしれませんが、ブレてないんです!」と批判の声に反論。マイクを握った伊藤孝恵コミュニケーション統括本部長も「玉木雄一郎を借り物の政権で総理にするなんてもったいないじゃないですか」と聴衆に呼びかけていた。

 永田町関係者は地域政党「再生の道」前代表の石丸伸二氏との類似点を指摘する。「玉木人気は石丸現象に似ている。103万円の壁というワードが刺さり、SNSでバズった。だけど財源の確保の問題があり、言うだけなら簡単。国会内でも記者をぞろぞろ引き連れて歩いて勘違いしたんだと思う」

 玉木氏は万全を期して首相のイスを目指す考えだが、再びチャンスはめぐってくるのだろうか。

高市早苗首相と国民民主党の玉木代表
高市早苗首相と国民民主党の玉木代表