大相撲秋場所11日目(24日、東京・両国国技館)、青森県出身の十両錦富士(29=伊勢ヶ浜)が十両荒篤山(荒汐)を押し出して9勝目(2敗)。取組後は「自分では手を出して、胸を合わせて行ったつもり。相手も必死に来ているので、前に出る気持ちでなんとか」とうなずいた。

 青森県出身の幕内力士は明治時代の1883年から142年間、途絶えていない。だが、今場所は同県出身の幕内尊富士(伊勢ヶ浜)が右腕のケガで初日から休場しており、来場所の十両転落が決定的となっている。

 その中で、再入幕を目指す錦富士が価値ある9勝目を挙げた。「まだ油断できない。毎日1つずつ、それでここまできたので」と表情を引き締めた。

 弟弟子の尊富士からは、稽古場で「今場所、相当仕上がってますね。お願いします」とエールを送られた。錦富士は「(尊富士は)自分の相撲より緊張して(取組を)見てくれているみたいなので」と、幕内返り咲きへ闘志を燃やす。

 十両の優勝争いでも、元大関の朝乃山(高砂)、朝白龍(高砂)と2敗で並んでトップを走る。大事な終盤戦へ、錦富士は「一日一番、集中してまた頑張りたい」と言葉に力を込めた。