ボクシングのWBA世界ミニマム級王座決定戦(14日、愛知・IGアリーナ)で同級1位・高田勇仁(27=ライオンズ)と対戦する同級2位・松本流星(27=帝拳)が5日、都内で公開練習を行った。視察に訪れた高田陣営の渡辺利矢トレーナーを感心させるド迫力の動きを披露。帝拳ジムでは最速のデビュー7戦目での戴冠に自信を示した。

 同門のWBA世界ライトフライ級王者・高見享介と約50ラウンドのスパーリングを重ねてきた松本は「一番、練習をしてきたので自信はあります」という。この日はシャドー1ラウンド、ミット打ち2ラウンド、サンドバッグ打ち1ラウンド実施した。ミット打ちでは軸のぶれない安定した体勢で高速の連打を発射。さらにミニマム級とは思えない強打で大きな音を響かせていた。

 調整を見届けた渡辺トレーナーは「やっぱり日本(ミニマム級)で一番強いだけありますね。どこを当てはめても勇仁の対策は取れている」と感心し「今日だけを見れば打ち合ってもくれるかな。足を使った長い距離のボクシングをやらせたら流星の方が一枚も二枚も上。だけど、パンチを打たないってことはありえない。そこが勝負どころになってくる。お互いの」と攻略法を思案していた。

 帝拳ジムの浜田剛史代表も「ここ何試合かで一気に伸びた。デビュー当時からうまいことはうまかったが、パワー不足のところがあった。それがパワーとうまさがちょうどマッチした。タイトルを取るとまた伸びていくと確信している」と松本の成長に目を細める。

 松本は4歳からボクシングを始め、世界王者は「子供のころからの夢」という。気持ちが入る理由は他にもある。先月に同門の先輩の浦川大将さんと日大の先輩だった神足茂利さんが試合での事故により死去する不幸に見舞われた。「やっぱりボクシングはリスクのあるスポーツ。スポーツをやっていない人でも何かしらのリスクを負って生きてる中で、好きなことに没頭できる時間は幸せなんだ、というのは先輩方に教えてもらった。自分が好きなことをできているうちは本当に必死に頑張りたい」と神妙な面持ちで誓っていた。