石破茂首相は4日に開かれた衆院予算委員会の集中審議で与野党と論戦を繰り広げた。

 立憲民主党の野田佳彦代表は日米関税交渉で合意文書が交わされなかったことに関して「トランプ政権が拡大解釈し、日本はぼられ続けるのではないのか」と懸念を示した。

 これに石破首相は「文書を作ることによって関税の引き下げが遅れることを一番恐れている。最も国益に関わる自動車税をきちんと引き下げる大統領令を発出することに全力を注ぐべきだと思います。何が一番、国益に資するべきかを慎重に考えた結果、合意文書は作らないと判断しました」と関税引き下げに集中する考えを示した。

 米側との交渉を担当した赤澤亮正経済再生担当相も答弁に立ち「合意を着実に履行するための措置を米国に速やかに取るよう求めていきます」と述べ、理解を求めた。

 野田氏は物価高対策として所得税の控除と現金給付を組み合わせた「給付付き税額控除」導入などに向けた与野党協議を強く呼びかけた。

 これに石破首相は「社会保障もあわせて議論する機会を見いだしたい」とした。

 政治改革をめぐる問題で野田氏は「我われは企業団体献金の禁止を訴えているが、比較第1党と第2党が真摯に協議し、結論を得て他党に賛同を呼び掛けることを覚悟を決めてやらなければならない。実務者だけに任せず、私と石破総理でひざを突き合わせて協議し、合意する作業をしたい」と問うた。

 石破首相は「どうすれば各党に不公平が生じず、政治がお金によって左右されないか、本質的な問題について党首同士で話し、各党に共有されるよう努力してまいりたい。私の方からもお願いしたい」と応じた。

 続けて野田氏は戦後80年に合わせてメッセージを出すように求めた。

 石破首相は「形式はともかくとして風化を避けるため、戦争を2度と起こさないための発出は、私は必要だと思っています。世界に向けて何を発出するか、私自身の思いとして強いものがあるので、いろんな意見を踏まえながらよりよいものにしていきたい」と明言した。