国会の風景は変わるのか。参院選を受けた臨時国会が1日から始まり、初当選組は国会の伝統やアナログのシステムなどを目の当たりにして、〝永田町の常識〟にあきれている。

「テクノロジーで世界を変える」と比例で当選したチームみらい党首・安野貴博氏が驚いたのは、時間の使い方だ。初日は午前10時からの本会議で議長、副議長の選挙が行われ、議員一人ひとりが名前を呼ばれての議場投票から開票作業となった。

 安野氏は党のYouTubeで「1時間選挙をやっていた。1回の投票で30分かかる。その間、スマホもパソコンもいじれない。何もすることができない。248人の時間単価の高い人たちを拘束して、びっくりした。ペンと紙だけあったんで計算したら、1回で100万円かかる。これを2発やった。なんとかなった方がいい。処理能力をどう上げていくか。ゆったり30分、この時間で自由闊達に話し合いをしていれば、なにかコンセンサスが取れたかもしれない」と指摘した。

 さらに午後4時からは、会期を決めるために所要時間5分の本会議が開かれた。「なぜ1本にまとめなかったのか。隣の方に聞いたら、『慣習らしいよ』みたいなことで、5分の会議をするために248人を集めるのはどうなんだろうと」と疑問の声を上げた。

 コロナ禍を契機に国会のデジタル化は議論されているが、本会議場でのタブレット端末などの持ち込みは「品位」を理由にいまだ禁止され、リモートで審議や採決を行うオンライン国会もまだ部分的にしか導入されていない。

 20年ぶりに国政に返り咲いた泉房穂参院議員は「永田町の政治は古い。びっくりするで~。品位がなくて、パソコンもスマホも持ち込めないなら、私が入っていいんかという話(笑い)。おかしなルールばっかり」と時代に即していないとの考えで、ただでさえ大きい声をさらに上げていくという。

 比例で当選した作家で、日本保守党代表の百田尚樹参院議員も初っぱなから〝永田町の常識〟をぶち壊した。

 議長には自民党の関口昌一氏、副議長には立憲民主党の福山哲郎氏が選出されたが、百田氏は「議長候補はよく知らない人、副議長候補は嫌いな人。それで2回とも白票を投じた。なんと議長選の白票は2票、副議長選の白票は1票(つまりわしだけ)」とX(旧ツイッター)で明かした。

 議長、副議長選挙は円滑な議会運営のために、全会一致が慣例。白票が投じられたことには驚きの声が上がったが、保守党の島田洋一衆院議員は「一人反対票というあたり百田代表らしい。日本保守党には事前に根回しもないので、常識に照らして、何ら『オキテ破り』ではない」とフォローした。

 国会運営では、れいわ新選組が「与党も野党も茶番」と与野党のなれ合いを批判し、牛歩戦術や議場でプラカードを掲げるなど物議を醸してきたが、SNSで影響力を持つ議員らの参戦で、さらに荒場となるのは必至。旧態依然とした国会に風穴を開けられるかが注目される。