佐賀県伊万里市の民家で日本語講師椋本舞子さん(40)が死亡し、70代の母親がケガをした事件で、県警は27日、近所に住むベトナム国籍の技能実習生ダム・ズイ・カン容疑者(24)を強盗殺人と住居侵入の疑いで、逮捕した。

 逮捕容疑は26日午後4時20分ごろ、民家に押し入り、住人の椋本さんの首や腹を切り付けるなどして殺害した疑い。死因は失血死。母親も負傷したが、命に別条はない。カン容疑者がインターホンを押して母親が玄関を開けたところ、ナイフを出して「財布を見せろ」などと脅してきたという。そして1万1000円を奪った後、椋本さんらを切り付けた。椋本さんが同容疑者と面識があるかどうかはわかっていない。

 カン容疑者は食品加工の作業員として働き、現場から50メートルほどのところにある寮で他のベトナム人技能実習生と同居。勤務態度にも問題はなかったという。だが、寮からは凶器とみられるナイフが押収された。

 日本語は片言で、県警の調べに対し「何も話したくない」と供述している。

 ベトナム事情通は「日本に技能実習生は40万人強おり、うちベトナム人は20万人強で、技能実習生を送り出している15か国の中でトップを占めています。また、日本における外国人労働者数は200万人を超え、うちベトナム人は約60万人で、最多です」と指摘する。

 ベトナム人の分母が大きいのに比例して、ベトナム人の犯罪も多くなる。ベトナム人技能実習生による日本人の殺人事件は、2019年に茨城県で農業実習生が高齢夫婦を死傷した事件以来となりそうだ。

 ベトナムでも、さすがに技能実習生による強盗殺人は衝撃のようだ。ベトナムメディアは「わずか170万ドンで強盗殺人?」と報じられている。それと同時に「日本の技能実習制度は発展途上国への技能移転を目的としているが、安価な労働力を輸入する手段として批判されることが多い」という指摘も出ている。