〝角界ホープ〟の強さの秘訣とは――。大相撲名古屋場所11日目(23日、愛知・IGアリーナ)、幕内安青錦(21=安治川)が幕内阿炎(31=錣山)を寄り切って9勝目(2敗)を挙げた。ウクライナ出身の新星は今場所、初日に大関琴桜(佐渡ヶ嶽)、3日目に横綱豊昇龍(立浪)を撃破。優勝争いでも2敗でほかの平幕3人と並び、トップタイに躍り出た。
角界OBで〝平成の牛若丸〟の異名を持つ元プロレスラーの維新力(64)はその強さを分析。「もともとレスリングをやっていたから重心が低い。足腰がめちゃくちゃいいので、ちょっとやそっとのことでは落ちたり、こけたりしない。パワーがついてきて圧力が出てきたので(番付)上位にとっては一番やりづらい力士だ」と指摘する。
安青錦は身長182センチ、体重138キロで幕内力士の中で決して大柄ではないが「パワーもあって、ベンチプレスを200キロぐらい上げると聞いている。上半身、下半身のバランスもいい」と維新力は強調する。
今場所は10日目に勝ち越しを決め、初土俵から所要12場所での三役昇進が確実に。年6場所制の1958年以降、付け出しを除いて朝青龍らの所要14場所の最速記録を更新する。維新力は「初土俵からケガもなく、ずっと負け越しなしで来た。来年中に大関昇進する可能性も全然あると思う」と太鼓判を押した。
母国ではロシアによる軍事侵攻を受けて戦禍が続く。場所中に安青錦は「自分の相撲を見て、一人でも元気になってくれたらうれしい」と語っていた。祖国に明るい話題を届けるためにも逸材が初優勝を果たせるか。












