2011年大会以来の箱根駅伝総合優勝を目指す早大の山口智規(4年)は〝個のレベルアップ〟をテーマに掲げている。

 陸上日本選手権(東京・国立競技場)の1500メートル決勝(6日)では、積極的な走りを見せた山口が3分38秒16で2位。実業団の選手に負けじと中盤まで先頭に立った。「引いて終わりたくなかった。勝つとしたらあそこで行くしかなかった」。頂点には届かずも、残り1周手前で諦めず再び前に出るなど、最後まで攻めの姿勢を貫いた。

 2月にはオーストラリア・メルボルンで約2か月の長期合宿を敢行し、意識が大きく変化した。「モデルロールになるオーストラリアの選手は1500メートルをやっていてもハーフマラソンを走れるような練習をしている。世界はオールラウンダーな選手が強い時代。トラックを強化しつつ箱根駅伝でも勝負できれば」。1500メートルの出場は、世界をイメージする上で短い距離からアプローチしていく狙いがあったという。

 トラックシーズンでの学びは、秋以降の駅伝シーズンにおいてもメリット大だ。主将として「この勢い(日本選手権)のまま4年生が復活しつつある。駅伝に向かってチームを一つに僕ができれば」と意欲満々。箱根駅伝での総合優勝を目標に掲げており「やはりエースが走るべき区間は2区。そこはプライドというか、ぶらしてはならない部分」とチームをけん引する覚悟を示した。

 今季はスーパールーキーの鈴木琉胤(るい)と佐々木哲が注目を集めるが、4年生の意地で頂点への扉を切り開く。