【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑#623】「セグア」はコスタリカ、ニカラグア、グアテマラなどで伝承される妖怪というか、魔女のような存在である。

 馬に乗って一人旅をしている男性がセグアのターゲットになる。近年は、バイクに乗って一人旅をする男性をターゲットにしている場合がある。

 セグアはスタイル抜群の絶世の美女に化ける。しかも、透けたドレスに身を包んでおり、いかにも夜の一人歩きで困惑しているように振る舞う。そして、人けのない田舎の道を通る馬上の男にこんなふうに声を掛ける。

「困っているので、馬に乗せてくれないですか」

 その願いを聞いて、馬の後ろに乗せてしまった者は、数分後、落ち込んだ瞳とただれた鼻を持った馬頭の魔女であるセグアの本当の姿を見ることになるのだ。

 セグアは、男を殺す死の接吻をすると言われており、頬にかみつかれた場合も精気を吸い取られてしまうという。

 その結果、女性を裏切った経験のある男は、命を取られてしまう。女性を裏切った経験のない男は生きながらえるが、一生ふ抜けとなってしまうと言われている。

 なお、同地では〝三大妖怪〟というのがあり、セグアにプラスして「ジョローナ(泣き女)」と「カデホス(狼のような獣)」の2種類が加わる。

 日本の場合、「鬼女」がこれに近い。かの渡辺綱(わたなべのつな)は、馬の後ろに乗せた美女がたちまち鬼に変わったが、冷静にその鬼の腕を切り落としたことがある。