【取材の裏側 現場ノート】森保ジャパンはW杯で〝限界突破〟できるか。日本代表MF久保建英(24=レアル・ソシエダード)が2026年W杯アジア最終予選インドネシア戦(10日)後に「個人的にはもっと応援してほしかった。もっと日本のホームは簡単じゃないよっていうのを日本のファン、サポーターにつくってほしい」と要望した。

 この発言に04年2月のドイツW杯アジア1次予選オマーン戦に臨んだ日本代表MF中田英寿の言葉を思い出した。この試合でジーコジャパンは苦戦し、ハーフタイムにサポーターからブーイングを浴びた。終了間際にFW久保竜彦のゴールで勝利するも中田はサポーターの姿勢に「厳しい目で見ることは大事だけど、後半はもっと頑張れっていうのがあってほしかった」と日本サッカー協会の川淵三郎キャプテンに心中を吐露したという。

 選手にとってサポーターの声援は何よりも励みになるもので、相手を威圧するとともに背中を押してくれる大事な存在だ。特にW杯予選という過酷な戦いともなれば大きなパワーを与えてくれる。1997年11月のフランスW杯アジア第3代表決定戦で日本がイランと対戦した際、マレーシアのジョホールバルに約2万人のサポーターが集結。延長戦の末に初の出場権を獲得できたのも「多くのサポーターによる後押しがあったから」と言う関係者は少なくない。

 11年11月のブラジルW杯アジア3次予選では敵地で北朝鮮と対戦する際、日本メディアで取材が許可されたのはわずか10人と、通常とは違う手続きに協会側も対応に苦慮したが、それでも北朝鮮に日本サポーターの入国を認めるように求めた。当時、協会幹部に「渡航するだけでも危険があるのに、なぜサポーターにこだわるのか」と聞くと「勝つ確率を上げるため。現地で自分たちを応援してくれている人がいるのは選手の励みになる」と説明した。

 約150人が日本イレブンに声援を送った試合は0―1で敗れたが「12番目の選手」であるサポーターは大きな力になった。W杯制覇を掲げる森保ジャパンが100%超の力を発揮し、世界を驚かせるにはチーム強化とともにサポーターのパワーも欠かせないはずだ。(運動部・三浦憲太郎)