英チャールズ国王はカナダの首都オタワで議会の開会を宣言する施政方針演説を行い、カナダは「強く、自由な国」と称賛したが、一方で米ドナルド・トランプ大統領は、カナダを51番目の州に併合することを主張している。英紙ミラーが28日、報じた。

 トランプ氏は宇宙空間にミサイル迎撃システムを構築する構想「ゴールデンドーム」について、カナダが参加するには610億ドル(約8兆8000億円)を負担する必要があるとの考えを示している。同氏は「我々の素晴らしいゴールデン・ドーム・システムへの参加を強く望んでいるカナダに対し、カナダが依然として独立国家でありながら不平等な状態であれば610億ドルの費用がかかるが、我々の大切な51番目の州になれば費用はゼロだと伝えた。カナダは提案を検討している!」とSNSに投稿した。

 この宣言は、チャールズ国王が開会宣言したわずか数時間後に出されたもので、英国の影響力が増大する中でのカナダの主権に対する強力な圧力と解釈されている。

 一方、チャールズ国王は約30分の演説で「カナダ国民が新たな国家的誇り、団結、そして希望を持って団結しているのを目の当たりにし、妻と私は今日、深い誇りと喜びを感じながら皆さんとここに集っています」と主張した。

 さらには「今日、カナダは新たな重大な局面を迎えています。民主主義、多元主義、法の支配、自決、そして自由は、カナダ国民が大切にしている価値観であり、政府はそれを守る決意です」と、カナダの主権支持を宣言した。

 だがチャールズ国王はトランプ氏に、前例のない2度目の英国公式訪問への特別招待を個人的に申し出ており、事情通たちはすでに国王の辛らつな発言がトランプ大統領の側近を怒らせるのではないかと考え始めている。

 オタワとワシントンの間で関税や自治権をめぐる緊張が高まる中、チャールズ国王は表面化する可能性のあるいかなる「地域的課題」も「克服する」準備ができていると王室関係者は断言している。