大先輩から〝喝〟だ。大相撲夏場所千秋楽(25日、東京・両国国技館)、大関大の里(24=二所ノ関)が横綱豊昇龍(26=立浪)に敗れ、自身初の全勝優勝を逃した。それでも、14勝1敗の好成績で連覇を果たし、日本相撲協会の審判部は満場一致で横綱昇進の方針を決定。28日に正式に「横綱大の里」が誕生する。そうした中、先輩横綱からは大の里の稽古に臨む姿勢や体調管理を巡って注文が相次いでいる。
「横綱大の里」が、まもなく誕生する。この日、審判部は横綱昇進の方針を満場一致で決定。今後は26日の横綱審議委員会、28日に開かれる名古屋場所(7月13日初日、愛知・IGアリーナ)の番付編成会議と臨時理事会を経て、正式に横綱へ昇進する。大の里は「いい知らせが聞けるよう、今は待ちたいと思います。来場所も大事。しっかり準備して頑張りたい」と表情を引き締めた。
今場所の大の里は千秋楽で豊昇龍に敗れたとはいえ、初日から負けなしの14連勝。突き抜けた強さを見せた。審判部長の高田川親方(元関脇安芸乃島)は「言うことないと思います。『強かった』のひと言。今日は結果的に負けましたが、来場所が楽しみ。どんどん前に出て、圧倒的な力でねじ伏せる横綱になってくれるのでは」と高く評価している。
ただ、横綱経験者の目には、まだまだ課題があると映っているようだ。その主な要因の一つが、稽古に臨む姿勢や内容にある。夏場所前に行われた二所ノ関一門の連合稽古で大の里は「体調不良」を理由に欠席。横綱審議委員会(横審)による稽古総見では6勝10敗、豊昇龍には1勝8敗と大きく負け越した。
一門の重鎮の芝田山親方(元横綱大乃国)は連合稽古の欠席に「心技体のどれが欠けてもいけない。体調不良を起こさず、体調を整えることも強さの一つ」とピシャリ。横審の稽古総見についても「横綱を目指しているような稽古ではなかった。学生出身の力士は、初日に照準を合わせている感じ。われわれのころの稽古総見は自分をアピールする場だった」と物足りなさを口にした。
その上で「(他の力士と)対戦成績が競っている中で、今場所は馬力で前に出て、勝ち進んだ。ただ、横綱になればなっただけ大変。みんな(横綱打倒を)狙ってくる。それ以上の稽古をしなければ、安定して地位は守れない」と警告。日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)も「稽古すること。馬力の力士は、稽古をしないと(力が)落ちるのも早い。巡業でも率先して稽古してほしい」と注文をつけた。
先の春巡業でも、大の里は境川巡業部長(元小結両国)から「(稽古を)やる時はやるけど、もっと積極さがほしい。若いんだからね」と指摘されている。横綱となれば、対戦相手も今まで以上に対策を練ってくることは確実。その挑戦をはね返して長期政権を築くためには、今まで以上に稽古に打ち込む必要がありそうだ。












