出頭まで何をしていたのか。14日に埼玉県三郷市の交差点付近で小学生4人をひき逃げした事件で18日、車を運転していた三郷市内に住む中国籍の鄧洪鵬容疑者(42)が出頭。自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで埼玉県警に逮捕された。

 事件が起きたのは14日午後4時ごろ。三郷市中央5丁目の小さな交差点付近を歩いていた下校中の小学生の列に車で突っ込み、4人をはねていた。骨折などをする大けがだったが、鄧容疑者は救護活動をせず逃走していた。

 近隣住民は「ここに住んで10年以上がたつけど、あの交差点で事故なんて聞いたことがない」と、事故が起きたことに首をかしげた。前方不注意や飲酒の影響が疑われるが、なんと警察の調べで鄧容疑者が直前に市内で飲酒していたことが発覚。同乗していた中国籍の王洪利容疑者(25)が飲酒運転を知りながら同乗したとして、道交法違反(酒気帯び運転同乗)の疑いで逮捕された。

 逃走した車は15日になって事件現場から南に約2キロ離れた場所で見つかった。SUV(スポーツタイプ多目的車)ながら、見つかったのは路地の奥の奥ともいうような停めるのが困難な場所。中国人らが住むアパートで、鄧容疑者の住んでいる場所ではなかった。

 実は一緒に逮捕された王容疑者の自宅で、鄧容疑者に自宅まで送り届けることを依頼していたというのだ。鄧容疑者は送り届けた後、車だけを置いて姿を隠していた。

 18日に鄧容疑者は女性に連れ添われ、埼玉県警吉川署に出頭。いったい今までどこにいたのか。この疑問の鍵を握るのが同居人の存在だ。鄧容疑者は三郷市内の集合住宅に住んでいた。車が見つかったところから北に約5キロの場所だ。

 報道陣の取材に、同居人はドアを開けず「警察を呼ぶ」と取材拒否。出頭までの過程が気になるところだが「部屋に年寄りや子供がいる」としてあくまで取材を拒んだ。

 鄧容疑者は警察の調べに対して「ぶつかったことに間違いないが、相手が大丈夫と言っていたので離れたたけだ」と一部容疑を否認。運転免許は正式なもので、車は鄧容疑者の名義だった。県警は自動車運転処罰法違反の容疑を「過失傷害アルコール等影響発覚免脱」に切り替えて送検する方針だ。