高市早苗首相は11日、自身のX(旧ツイッター)を更新。クルーズ船「MVホンディウス号」での集団感染が疑われるハンタウイルスについて言及した。

 4月1日にアルゼンチン・ウイッシュアイアを出航したホンディウス号はスペイン領カナリア諸島を目指して航海を続けていたが、4月下旬に集団感染が発生し、これまでに乗客3人が死亡。WHOは5人の感染を確認し、3人は疑い例と発表。ハンタウイルスに感染し重症化すると呼吸器や腎臓などが機能不全が起こる可能性が指摘されている。

「昨日(日曜日)は、本日行われた参議院決算委員会審議の答弁資料の確認を行うとともに、クルーズ船『ホンディウス号』で発生したハンタウイルス感染について、秘書官を通じて関係省庁より最新の状況を確認し、必要な指示を行いました。具体的には、クルーズ船に乗船しておられた日本人の方の状態と今後の対応、ハンタウイルスについての国内における感染リスクや日本の水際対策についてです」と高市首相はつづった。

 現状については「クルーズ船に乗船しておられた日本人の方については、同クルーズ船をカナリア諸島にて下船され、日本時間の本日(11日月曜日)午前に、英国政府手配のチャーター機にて英国に到着しました。この方の健康状態に問題はありませんが、WHOの勧奨に基づき、英国にて、健康観察等を受けられる予定です。日英間では、先月、『海外における自国民保護に関する協力覚書』に署名しており、今回の協力は、同覚書に基づく初の協力案件です。英国を始めとする諸外国の関係者の皆様に、感謝申し上げます」とした。

 今回、確認されているハンタウイルスの一種である「アンデスウイルス」には「過去に、限定的ではあるものの、感染者との濃厚な曝露による飛沫や直接接触を介した、ヒトからヒトへの感染事例が報告されていますが、感染者と接触者の適切な管理により感染拡大を防止できる、とされています。また、日本国内にはアンデスウイルスを媒介するげっ歯類は存在せず、アンデスウイルスを原因としたハンタウイルス肺症候群の患者の発生は確認されていません。今回の事例については、WHOのガイドライン等に基づき、関係各国にて適切な感染拡大防止の対応がとられており、WHOからも公衆衛生上のリスクは低いと評価されています」と報告した。

 また、「現時点においては、我が国に対して直ちに大きな影響が及ぶことはないと考えていますが、引き続き事態を注視しながら、必要な感染対策に万全を期してまいります。厚生労働省からは、ハンタウイルスを媒介するげっ歯類が生息する南米からの入国者のうち、体調に異状のある方に対して、げっ歯類との接触の有無等を確認し、必要に応じて医療機関への受診を勧奨するよう、検疫所に指示をしています。国民の皆様にも、海外への渡航時において、動物との不用意な接触を避けていただくよう、お願い申し上げます」と呼びかけている。