パキスタンは8日、インドからの無人機攻撃への報復として、カシミールでインド兵数十人を殺害したと発表した。インドは先月、カシミールの自国領内で発生した攻撃を受け、7日に「テロリストのインフラ」と称するパキスタンの施設を標的としたばかりだが、7日夜にも無人機攻撃を行った。

 インドとパキスタンの〝ミニ戦争〟が激化している。本格的な戦争、そして核戦争へのエスカレートが危惧されている。両国が保持する推計核弾頭数はそれぞれ約170発とみられ、エスカレートは世界を滅ぼしかねない。

 米国事情通は「7日夜の無人機攻撃は、パキスタンの軍事レーダー施設を狙ったもののようです。つまり、インドが軍事作戦の可能性を拡大したいと考えていることを意味します。これまで世界は、大量核保有国同士の印パ戦争をさせてはならないという意志が強くありましたが、トランプ政権が介入に熱心ではないのです」と語る。

 トランプ大統領は「もうやめることを望む」と、印パ紛争の激化を望んでいないと口にしている。しかし、現段階では強制的に介入する可能性は低いといわれる。

「トランプ氏は、米国とパキスタンの関係が現在、史上最低の水準に近づいていると考えています。米国がパキスタンの最大の援助国だった理由は、アフガニスタン紛争と和平プロセスを中心に展開されていましたが、もう米国はとっくの昔にアフガニスタンから撤退しました。逆にトランプ政権は、インドといい関係を築いていますので、インドが望まない限り、わざわざ仲介に乗り出すことはないでしょう。またトランプ政権は、ロシア・ウクライナ、イスラエルのガザ地区への侵攻、イラン相手で手いっぱいで、印パにまで手が回らない状況です」(同)

 そんな中で利する可能性があるのが中国だという。

 軍事事情通は「米国がパキスタンに手厚くしない場合、パキスタンはロシア、中国、イラン、北朝鮮という〝悪の枢軸〟側に転ぶ可能性が指摘されています。そして中国は台湾侵攻の練習として、印パ紛争で兵器をテストしたいところでしょう。また、欧米の目がウクライナ、ガザ、さらに印パに注がれるほど、台湾を狙いやすいと中国は考えているでしょう」と指摘している。