トランプ大統領が14日に中国を訪問し、北京の人民大会堂で習近平国家主席と会談した。非公開会談では、台湾問題が繰り返し議題に上ったという。両氏は15日まで2日間にわたり、貿易やイラン情勢、台湾問題を協議する。

 トランプ氏の訪中は、2017年以来となる米大統領による中国訪問で、その時もトランプ氏が習主席と会談した。本来は今年前半に予定されていたが、イラン戦争のため延期されていた。

 人民大会堂での会談冒頭、習氏は「両国には対立点よりも共通利益の方が多い」と述べ、「ライバルではなくパートナーであるべきだ。われわれが協力すれば、双方が利益を得る。対立すれば、双方が傷つく」と呼びかけた。

 これに対しトランプ氏は「あなたは偉大な指導者だ。私がそう言うのを好まない人もいるが、それでも私はそう言う」と応じた。

 トランプ氏の今回の訪中の最大の目的は、中国を〝なだめすかすこと〟といわれている。

 米国事情通は「米国に不足しているレアアースを供給してもらい、さらに米国の農産物を購入してもらうことが必要だからです。この2つが成功すれば、トランプ氏は米国民に〝勝利〟を喧伝できます。11月の中間選挙に向けての好材料となります」と語る。

 そして、トランプ氏の側近たちにとっては長らく、「中国はどこまでロシア側へ行くのか」が危惧されていたという。そんな中での訪中は、〝中国のご機嫌取り〟が裏のテーマの可能性がある。

「ビジネスマンのトランプ氏は、世界経済のトップの座を守ることにおいて、中国を最大の競争相手と見なしており、対中政策を実行してきました。相互関税を導入し、台湾へ武器を供与し、中国へのベネズエラ産とイラン産原油を断つことを試みました。ところが中国はロシアと接近した。ロシアは今よりも高値で中国に石油・ガスを販売できるだけでなく、中国の技術も確保できる可能性がある。さらに、中国との経済統合が進めば、西側の経済制裁がロシアに効かなくなります」(同)

 一方、プーチン大統領は5月21日に訪中予定だ。中国事情通は「今回のトランプ氏の対応次第で、中国が『米国は信用できない相手だ』と確信すればするほど、中国はロシアと接近することになります。トランプ氏は強硬に出られないわけです」と指摘している。

 日本にとっても会談の行方が気になるところだ。