ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32=大橋)の今後を巡り、現役世界ランカーからも心配する声が上がっている。

 井上は4日(日本時間5日)に米ラスベガスで行われたWBA同級1位ラモン・カルデナス(29=米国)との防衛戦で8ラウンド(R)TKO勝利。一方で、2Rに喫したプロ2度目のダウンを巡っては、専門家の間でも意見が割れている。

 元WBOアジアパシフィック・フェザー級王者でWBA世界同級9位の阿部麗也(KG大和)はユーチューブ「ボクサートリオch」で井上戦に言及。「久々に、井上チャンプの(ルイス)ネリ戦のヒヤッとした感じがよぎった。ネリ戦の時以上に、本当に見えてないところからの左フックをもらって。(その後も)ヒヤヒヤが結構、続いて〝これ、ヤバいな〟と…」と率直な感想を口にした。

 その上で「ここ数戦を見ると、階級を上げてきて(相手に)しっかりガードで受けられるようになってきている。バンタムぐらいまでだと、ガードするのでいっぱい、いっぱいになってるのが井上チャンプの相手だったけど…」と指摘した。

 今後の井上は9月にWBA同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)、12月にWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英国)、来年5月にはWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)との対戦が計画され、気の抜けない戦いが続く。

 阿部は「結構、怖くなってきたというか。今までと違う展開、井上チャンプのパワーで圧倒するボクシングとは違うボクシングが見られるようになってくるなと思う。たぶん、井上チャンプもそれをちょっと感じてるんじゃないか」と予測。「この後、予定されている中谷戦前の2試合。一戦一戦が、そんな簡単なもんじゃないというのは今回、たぶんみんな感じてると思う」とし、接戦になるとの見方を示した。