F1レーシングブルズの角田裕毅(24)が、今季第3戦となる日本グランプリ(GP=4月6日決勝)から、リアム・ローソン(23)と交代で親チーム・レッドブルへの緊急昇格が決定的になったことを受けて、ローソンの母国ニュージーランドメディアがその判断に猛批判を展開した。

 今季から昇格したローソンだが、開幕から予選や決勝で最下位、リタイアなど失態を繰り返す大不振。レッドブルはわずか2戦という異例の早さでドライバー交代を決断した。昨オフに昇格の有力候補に挙がり、今季も開幕から好調の角田を緊急昇格させる方向で調整し、経営トップが出席する首脳会議で承認。まもなく正式発表される見込みが、英スポーツ専門放送局「スカイ」や米スポーツ専門放送局「ESPN」などで報じられている。

 ローソンはわずか2戦で失格のらく印を押されて屈辱的な降格でレーシングブルズに戻るとみられるが、この〝仕打ち〟に憤慨しているのがローソンの母国ニュージーランドメディアだ。英メディア「GPブログ」は「ニュージーランドメディア、レッドブルのローソン決定に激怒。ニュージーランド・ヘラルド紙はドライバーの扱いについてレッドブルを非難した」とその様子を伝えた。

 ローソン母国の大手紙「ニュージーランド・ヘラルド」は「この状況の責任を負わなければならないのはレッドブルであり、23歳のローソンではない」と責任はレッドブル首脳陣にあると追及。「彼はジュニアチームで2シーズン、わずか11回のグランプリ出場しか経験していないのに、2025年に向けて彼と契約することの大きなリスクを、どうして彼らは理解できなかったのか?」とオフに昇格させた判断に疑問を呈した。

「理解できないことだ。F1史上最高のドライバーの一人で、最も才能に恵まれた(マックス)フェルスタッペンでさえ、16年に昇格した時点ではローソンの2倍の経験があった。レッドブルはF1史上最も成功したチームの一つかもしれないし、(クリスチャン)ホーナー(代表)と若手ドライバープログラムを監督するヘルムート・マルコは称賛に値する。しかしローソンと契約することは、まともなレーシングチームの決定ではない」。地元出身の有望ドライバーが、レッドブル首脳陣の勝手な思惑により〝つぶされた〟と怒りを爆発させた。

 レッドブル首脳陣が無責任だとして追及の手を緩めず「ローソンはこれまで、自身のパフォーマンスについてオープンで、責任を持ち、誠実に話してきた。彼の運命がどうであろうと、レッドブルの経営陣が同様の責任を果たすことはまずないだろう」と斬り捨てた。

 ローソンの母国では、レッドブルに対する反感が高まっているようだ。