トランプ米大統領(78)が「米国の51番目の州」呼ばわりしたカナダのトップが代わる。閣僚の辞任が相次ぎ、辞任を余儀なくされたトルドー首相の辞任表明に伴い、与党・自由党は9日、新党首にマーク・カーニー氏(59)を党員投票で選出した。トランプ氏に真っ向勝負を挑んだ新首相の実力は――。
選挙で85・9%の票を得票したカーニー氏は勝利演説で「われわれが知っているように、ドナルド・トランプはわれわれが作るもの、売るもの、そして生計を立てる手段に不当な関税を課してきた」として「彼はカナダの家族、労働者、企業を攻撃しており、われわれは彼の成功を許すことはできないし、許さないつもりだ」と述べた。
カーニー氏は「米国がわれわれに敬意を示すまで」と話し、カナダは報復関税を維持すると断言した。
経済などが順調なカナダの唯一の問題は、関税強化と併合の圧力をかけてくるトランプ氏の存在だ。政治職に一度も就いたことのないカーニー氏の武器は、金融の専門家という点だ。
カーニー氏はハーバード大で経済を学び、オックスフォード大大学院で経済学の修士号、博士号を取得した。米金融大手ゴールドマン・サックスでニューヨーク、ロンドン、東京などで働き、世界中を飛び回った。
2003年、エコノミスト誌の求人広告に応募し、カナダ銀行に副総裁として入行。08年、カナダ銀行の総裁に任命され、08~09年に世界市場が暴落する中、同氏のリーダーシップでカナダは最悪の危機を回避したとされる。13年、300年の歴史を誇るイングランド銀行を率いる初の英国外国籍の人物となった。
華やかな経歴の上、米俳優ジョージ・クルーニー似のルックスから「ロックスター・バンカー」と呼ばれるようになった。
米国事情通は「カーニー氏は対トランプにおいては最も適役といわれています。11~18年までグローバルな金融システムを監視し、助言を行う国際機関『グローバルな金融システムを監視し、助言を行う国際機関』の議長を務め、第1次トランプ政権の政策に、世界的な対応を取るのに重要な役割を果たしました。何よりトークがうまいんです。トーク番組で、トランプ氏の併合話について、米国とカナダの関係を〝セックスフレンド〟に例えて、『魅力的な相手だが、一緒に住むのは無理だ』と笑わせました」と指摘している。
トランプ氏の好敵手となるか――。











