家飲みをほぼ止め、酒量を減らし、気づいたことがある。それは睡眠の質が格段に上がったこと。毎晩飲んだくれていた時は、途中覚醒ばかりで熟睡できていなかった。昨年、それを裏付ける論文が、オーストラリアン・カソリック大学などに所属する研究者らによって発表された。論文をザクッと要約すると、「アルコールは少量でも睡眠に影響を及ぼす」という。具体的な量は体重1㎏につき0・5g(純アルコール量)。体重60㎏の人なら30gとなり、それを日本酒に換算すると1・5合(270ml)となる。個人的には「結構飲めるじゃん」と思うが、データ元が海外なだけに「少量」の感覚が異なるのだろう。

 酒が睡眠を大きく妨げる主因は、何とアルコール代謝。素人的には「アルコール代謝が進んだほうがいいじゃないの?」と思う。だが睡眠中にアセトアルデヒドや酢酸などの代謝物が蓄積すると、中途覚醒や体温上昇を引き起こし、睡眠の質を下げてしまうのだという。特に良くないのは「寝酒」。記憶力や感情のコントロールの低下を招く可能性があるので、就寝直前に酒を飲むのは控えたほうがいいそうだ。

「そんなこと言ったって」と思う方におすすめなのが夜バナナだ。バナナにはトリプトファンがたっぷり。トリプトファンは「睡眠ホルモン」と名高いメラトニンの材料となり、睡眠の質を向上させる効果が期待できる。この際バナナ同様、トリプトファン豊富なホットミルクを一緒に摂ると効果は倍増。何だか朝食みたいなメニューだが、デザートだと思うと意外と悪くない。悪くないどころか、翌朝のお通じが劇的によくなる。

 寝酒なしで眠れるようになって思うのは「飲まないと眠れない」というのは単なる思い込みだったということ。目覚めもいいし、仕事のパフォーマンスも断然上がる。人生の3分の1を占めると言われる睡眠。寝酒の代わりに夜バナナで質を上げてみよう。