Jリーグは大改革が急務だ。明治安田J1リーグ最終節が8日に行われ、神戸が湘南戦(ノエスタ)で3―0と快勝してクラブ史上初の連覇を達成。天皇杯とともに今季2冠となった。元日本代表FW武田修宏氏(57=本紙評論家)は、FW大迫勇也(34)らベテラン勢の働きを高く評価。その一方で、Jリーグ全体として若手の流出が進み価値の低下が進んでいると懸念を示し、待遇改善やクラブ数の大幅削減など改革案を緊急提言した。

 優勝争いは最終節までもつれたが、神戸は大一番で3発圧勝。王者の底力を発揮して史上6チーム目となる連覇の偉業を成し遂げた。優勝した吉田孝行監督は「俺らが一番! 俺らが強かった! それだけ」と絶叫して喜びを爆発させた。

 武田氏は「優勝おめでとうございます。連覇は素晴らしい」と絶賛。「昨年の優勝で勝ち方を知り、精神面など経験が蓄積されたのが勝因。特に大迫は海外や代表の経験も豊富で、そんな素晴らしいリーダーを軸にして、武藤嘉紀、酒井高徳、山口蛍、扇原貴宏など代表経験のある選手が活躍した結果、連覇につながった」と分析した。

 偉業の一方で、武田氏は今季のJリーグを総括して危機感を募らせる。「今150人近くの若い選手たちが海外に行き、Jリーグではなかなかクラブの補強は思うようにいかず、チームの質を上げるのが難しい」とリーグレベルの低下を懸念。特に強調するのが、Jリーガーの待遇だ。

「Jリーグは今J1、J2、J3で60クラブもある。だがJ3では、月給1万円の選手もいるのが実情だ。特にこの時期は、家族がいる選手がたくさん戦力外になる。Jリーグの置かれた状況は厳しい」。ただでさえ実力を磨くために海外移籍を目指す選手が増える中で、待遇面が改善されなければJリーグの空洞化が加速するというわけだ。

 Jリーグでは新たな契約制度が2026年シーズンから適用され、新人の年俸については将来的に上限の撤廃を目指す方針。選手の最低年俸も設けられ、J1は480万円、J2は360万円、J3は240万円となる。ただ、これだけでは不十分と武田氏は問題視。「年俸はせめて最低600万円」とさらなる報酬の引き上げを求めた。

 そうした点も踏まえて、Jリーグのクラブ数を大幅削減するよう提言。「たくさんのクラブでいろいろな問題が起きている。選手の技術レベルの問題もある。そういうことを考慮すると、クラブ数を絞ったほうがいい。J1は10クラブにして〝プレミア化〟する。そしてJリーグ全体のクラブ数も20でいい。リーグのレベルを上げて、価値のあるプロリーグにしないといけない」と大胆な改革案を披露した。

 さらに「野々村(芳和)チェアマンは選手出身で、現場の思いや実情も分かるはずなので改善を期待したい。メディア露出やPRも大事だが、グラウンド上で何を見せられるかというサッカーの本質を大切にしてほしい」と力説した。

 国内でサッカー人気低下が叫ばれる中、Jリーグも岐路に立たされている。