【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑#590】今回紹介するのはスウェーデンに伝わるUMA「スクヴェイダー」である。
スクヴェイダーは、19世紀末ごろにスウェーデンのスンツヴァルで目撃されたという謎の生物であり、その姿はまるでノウサギのようでありながら、ライチョウのような翼が生えているなんとも不思議な姿をしているという。
発端となったのは、猟師をしていたホーカン・ダンマークという人物が、現地のレストランにて語っていた話に由来する。詳細は分かっていないが、彼の話によるとスンツヴァルの北部で狩りをしていた際に、その奇妙な生物に遭遇し撃ったというのだ。
実のところ、彼のこの話は全くのホラ話だったのだが、スクヴェイダーの話は大いにうけ、徐々に広く浸透して行った。1907年には、彼のおいによって描かれたスクヴェイダーの絵が家政婦からプレゼントされ、1912年に彼が亡くなった後には、地元の博物館にこの絵が寄贈されることになった。
なお、スクヴェイダーという名前は、スウェーデン語の「鳴く」と「ヨーロッパオオライチョウ」を合成した造語である。
博物館に寄贈された絵は、多くの人々の目に触れ好評を博した。それに乗じ、当時の館長が剥製師ルドルフ・グランベルクにスクヴェイダーのはく製の制作を依頼した。はく製は絵と共に博物館で人気の展示品として有名になり、なんと学名まで付けられるようになった。
1人の男のホラ話が発端となって広まったUMAであるが、博物館近くに現在もジョークとして、スクヴェイダーの標識が立てられ、スクヴェイダーという言葉が「矛盾するものの組み合わせ」という言葉としても用いられるようになり、スンツヴァルの非公式マスコットキャラの地位にまで登り詰めるなど、人気となっている。
さて、スクヴェイダーはスウェーデン発祥のUMAだが、最近になって非常に酷似した謎の生物が現れたと話題になった出来事がある。
2024年10月22日のこと、英国のブリストル動物園の公式フェイスブックページに、奇妙な写真が投稿された。その写真は、園敷地内にある原生林の生物を調査するため野外設置されたトレイルカメラによって撮影された写真なのだが、そこには頭部に1本のツノのようなものを持ち、さらには背中に小さな翼のようなものまで生えている奇妙な哺乳類が映し出されていた。
園側も、職員らですら「正体がなんであるのか分からず困惑している」と発信し、瞬く間に注目を集めるニュースとなった。それと同時に、スウェーデンに伝わるスクヴェイダーが実在し、現れたのではないかと話題となったのだ。
とは言え、この正体については早くからホエジカではないかという意見が上がっている。ホエジカは、この動物園の原生林に多数生息している動物であり、写真はシャッタースピードの関係でブレてしまってツノや翼のあるように写ってしまったホエジカにすぎないのではないかと考えられている。
くしくも時期はハロウィンシーズンだったこともあり、このような変わった写真が撮れたことで園側が話題作りのために使用したのではないかとも考えられるだろう。
こう考えると、スクヴェイダーの実在はかなり疑わしく思える。ただ、撮影された写真を見ると非常にかわいく、実在するのであればペットとして飼ってみたいという好奇心も芽生えてくる。
【参考記事】Skvader
https://cryptidz.fandom.com/wiki/Skvader












