快進撃の要因とは――。大相撲夏場所14日目(25日、東京・両国国技館)、新小結大の里(23=二所ノ関)が幕内湘南乃海(高田川)を押し出して11勝目(3敗)。単独首位となり、初優勝に王手をかけた取組後は「良かったです。単独トップ? 何も気にしていない。15日間しっかり戦い抜くだけなので」と表情を引き締めた。
日体大から2年連続アマ横綱の実績を引っ提げて入門。ちょうど1年前の夏場所で、幕下10枚目格付け出しでデビューした。日体大の先輩で、部屋付きの中村親方(42=元関脇嘉風)は「もともと持っていた馬力や、立ち合いの当たりが規格外だった。大相撲に入っても、すぐ通用するだろうなというものをアマチュアで培ってきた」と入門当時を振り返った。
新入幕の初場所は9日目で勝ち越しを決めたが、そこから上位と当てられて横綱大関陣に3連敗。しかし、今場所は初日から横綱照ノ富士(伊勢ヶ浜)を破り、大関の琴桜(佐渡ヶ嶽)、霧島(音羽山)も撃破した。
ここまでの躍進について、中村親方は「1月、3月場所で上位と肌を合わせてみて、慣れてきたのもあるかもしれない。1月で上位に持っていかれた時は、とにかく当たっていこうみたいな相撲だった。負けたことを反省して、上位相手にどうやったら自分の相撲が取れるか工夫している。とにかく右を差して取れるように考えている」と評価した。
優勝争いは琴桜、大関豊昇龍(立浪)、関脇阿炎(錣山)、幕内大栄翔(追手風)が4敗で並び、1差で追われる展開となった。千秋楽は阿炎との大一番。新小結で優勝なら、1957年5月場所の安念山以来67年ぶり。初土俵から所要7場所となれば、春場所を制した幕内尊富士(伊勢ヶ浜)の所要10場所を抜き、史上最速となる。
快挙達成に向けて、中村親方は「いけると思う。(注目度の高さは)あまり関係ないだろうし、プレッシャーになる方ではないと思う」と太鼓判を押した。大の里は「明日最後の一番を取り切るだけ」と力を込めた。













