パリ五輪の開幕まで残り4か月を切った中で、〝誘惑〟を警戒する声が上がっている。

 日本水泳連盟は27日、パリ五輪に臨む競泳の日本代表男女計27人を発表。24日まで行われた代表選考会をクリアした選手たちに対し、鈴木大地会長は「昨年、派遣標準記録を決定するときに、厳しいタイムを設定したので、派遣の選手が少なかったらどうしようかなと思った。大勢のベテランや若い選手が代表を決めてくれて大変うれしい」と感謝を述べた。

 パリ五輪では「金を含む複数メダルの獲得」を目標に設定。男子200メートルバタフライで世界選手権金メダルの本多灯(イトマン東京)、個人メドレーで世界選手権通算4個の金メダルを獲得した瀬戸大也(CHARIS&Co.)らへの期待が高まる一方で、ある競泳関係者は「この先パリ五輪があるけど、やっぱり代表に決まったことで一瞬の気の緩みがあると思う」と不安を口にした。

 政治や芸能だけでなくスポーツ界でも、脚光を浴びる選手本人や、その周辺がトラブルに巻き込まれるケースは日常茶飯事だ。直近では、米大リーグ・ドジャースで活躍する大谷翔平投手の専属通訳だった水原一平氏の違法賭博問題が、日米で大きな騒動となっている。同関係者は「いくら周りが注意していても、やってしまう時はやってしまう。だからより気をつけないといけない」と語気を強めた。

 日本連盟が掲げた目標の達成に向けては、残り時間の使い方が重要となる。鈴木会長は「ここで終わりではない。残り4か月で1、2段とレベルを上げて、パリで戦う姿勢を見せていただきたい」とエールを送ったが、競泳ニッポンの復活には甘言への対策も重要なポイントになりそうだ。