格闘技イベント「RIZIN LANDMARK 9」(23日、神戸ワールド記念ホール)で元K―1MAX世界王者ブアカーオ・バンチャメーク(41=タイ)と対戦する木村〝フィリップ〟ミノル(30=ブラジル)が胸中を激白した。

 偉大過ぎるレジェンドとの対戦を前に取材に応じ、「個人的には、昔から知っている強い選手に挑むっていう感覚です。だけど客観的に見たら、僕も一応K―1のタイトルを取っていたのでそういう(比較する)見方をするファンもいるじゃないですか。だから、キックボクシングとしてレベルが高い試合を見せなきゃなというのがあります」と拳を握る。

 元K―1王者同士の対決は、ハイレベルな攻防が求められる国際戦。「ONE(チャンピオンシップ)やGLORYとかとも比べられるじゃないですか。僕も、言っても自信があるのでそういう意識です。RIZINとかK―1とか一回飛び越えて、2人の試合としてどれだけレベルの高いものを見せられるかっていう」と〝対世界〟を意識した言葉を口にした。

 対世界で古巣のK―1は壁にぶち当たった。20日に14年ぶりに復活した「K―1 WORLD MAX」で行われた「70キロ級世界最強決定トーナメント・開幕戦」1回戦で、前K―1スーパーウエルター級王者の和島大海を含む日本人3選手が全員敗れたのだ。

 木村は「これが、僕が前から言っていたことなんですよ。それ(外国人選手のフィジカル)に対応するために考えなければいけなかったっていうのは。ああなってからでは遅いでしょ?って思うんです。和島のあの姿を見て、ファンは『正々堂々やって負けた』って言うかもしれないけど、和島には家族もいるし、人生もあるわけで」と語気を強める。

 自身は昨年ドーピング検査で陽性を示し、RIZINから出場停止などの処分を下された。木村は「〝外国人〟があんなモリモリな体で来たらこっちも対応しなきゃいけない。20日のシナ・カリミアンみたいに、試合が終わってから『(対戦相手を)ドーピング検査してくれ』って言ってもダメなんです。僕も外国人選手とかたくさんやってきたけど、正直、体が違うんですよ。そういう時に自分も考えなきゃいけなかった」とドーピングに手を染めた理由を語る。

 もちろん〝悪魔の誘い〟に乗ったことは反省しているが「ダメだったんですけど、その経験は大きかったと思います。知識を持ったことによって〝ドーピングフリー〟なサプリメントの効能を勉強するきっかけにもなったし、トレーニングのことも勉強するきっかけになったから」と力説した。

 その結果、今はドーピングに頼らずともそれ以上の成果を手にすることができたという。「今はナチュラルでもそういう時以上の体をつくれるし、そういうところに自力で持っていけるプランとかも考えられる」。事実、体成分分析装置で測った筋肉量や、デッドリフトで上がる重量も当時を超え、練習のパフォーマンスも上回っていることを実感している。

〝ナチュラル〟な木村は、過去との違いを見せられるのか。言葉通り過去最高なのか、それとも…。