CHAOS最後のとりでが意地を見せた。新日本プロレス「NEW JAPAN CUP(NJC)」2回戦(12日、愛媛・宇和島市総合体育館)は、〝荒武者〟後藤洋央紀(44)がチェーズ・オーエンズ(34)との激闘を制した。

 1回戦シードの後藤は、この日がトーナメント初戦。1月いっぱいでオカダ・カズチカが退団したCHAOSは、すでに石井智宏、矢野通、YOSHI―HASHIが敗退しており、ユニットのプライドにかけて負けは許されない状況だった。

 だが、体中からみなぎる気迫とは裏腹に、序盤から苦しい展開を強いられた。Tシャツを投げつけかと思えば、場外に逃げるチェーズの陽動作戦にはまり、ピンチの連続。爆弾を抱える首を狙われ、スリーパーで絞め上げられた。

 何とか村正、牛殺しで反撃の機会をうかがうが、すぐにペースを奪い返される。だが、決定機を奪えないまま迎えた20分過ぎだ。パッケージドライバーの体勢から巧みに逃れると、ノーモーションのヘッドバットをズバリ。さらに頭突きを見舞い、一気に形勢を変える。ここが勝負と見た荒武者は雄たけびを上げるや、左ミドルキックから、トドメのGTRを決め勝利を奪った。

「今日の勝利、みなさんの声援はもちろんなんですけど、2か月前に亡くした父の力もいただいての勝利だと思います」。国士舘大卒業後、父の反対を押し切って新日本に入団した。その父はもういない。それでも「オヤジもきっと見ていてくれる」と信じている。

 1月4日の東京ドーム大会で失ったIWGPタッグ王座は現在、KENTA、チェーズ組が保持。NJCではYOSHI―HASHIがKENTAに、そして後藤がチェーズを下したことで、再び挑戦を狙える位置にきた。

 だが、その前にやるべきことがある。16日の準々決勝(名古屋)では、この日、タンガ・ロアを下したデビッド・フィンレーとの対戦が決定。「この俺が優勝します。新日本プロレスを混沌で染めてやる!」と宣言した荒武者が、12年ぶり4度目の制覇へ一直線だ。