なでしこジャパンは、2月28日に行われた北朝鮮とのパリ五輪アジア最終予選第2戦(国立)で2―1で勝利し、パリ五輪出場権を獲得した。GK山下杏也加(INAC神戸)の〝山下の1ミリ〟といわれたナイスセーブが話題となったが、今後は本番でメダル獲得なるかが注目される。

 なでしこジャパンは2011年ドイツ女子W杯で優勝し、12年ロンドン五輪で銀メダルを獲得。しかし、16年リオデジャネイロ五輪はアジア予選で敗退し、21年東京五輪は8強で姿を消しており、現状ではメダル候補とは言いがたい。昨年のオーストラリア・ニュージーランド共催の女子W杯では、1次リーグで優勝したスペインに大勝したとはいえ、準々決勝敗退。北朝鮮との2試合も厳しい戦いを強いられた。

 それだけに、元日本代表DFの田中マルクス闘莉王氏は、自身のユーチューブチャンネルで北朝鮮との第2戦を踏まえ、〝山下の1ミリ〟を絶賛する一方で、チームの課題を挙げた。浦和時代から親交のある池田太監督について「きれいなところを目指し過ぎて、少し空回りしているところがあると思う」と指摘した。

 さらに守備面にも「自分たちの守っている側に人数がそろっているのに、ボールを見ているだけの選手が多い。必ず相手に圧力をかけないといけない。簡単にゴールまでいかれているシーンが多い。それはレベルが上がれば上がるほど、失点につながる。五輪でメダルを目指すなら、そこは修正しないといけない」と力説。それだけに、絶賛した〝山下の1ミリ〟も、そこに至る前のプレーも相手へのプレッシャーが足りないとした。

 その上で国内女子サッカーの未来を見据え「メダルに手が届かないと失敗に終わってしまう。女子サッカーがさらに盛り上がるためには、そこまでいってもらわないと。どんな色でもいいので太さんには、メダルを持ってきてもらいたい」とメダル獲得を〝厳命〟した。

 リオ五輪の出場を逃したことで、女子サッカーの進歩は著しく滞っただけに、パリ五輪出場は朗報だが、未来を切り開くためには結果が求められる。