Jリーグが創設された1993年の開幕戦を再現したカードで〝主役〟となったのは――。明治安田J1リーグ開幕節が25日に東京・国立競技場で行われ、横浜Mが16シーズンぶりにJ1に戻ってきた東京Vに2―1と逆転勝利を収めた。5万3026人が詰めかけた熱戦の一方で、かねて懸念されるピッチ状態の悪さも再び注目を集めた。
試合は一進一退の攻防から、後半アディショナルタイムにDF松原健(31)が左足で芸術的なシュートをゴールに突き刺して、横浜Mが劇的な逆転勝利を収めた。
後半にFW宮市亮(31)らを投入し、積極的に交代カードを切って采配がハマったハリー・キューウェル新監督(45)は「交代して入る選手が違いを見せてくれた」と会心の表情を見せた。白熱した試合展開に大観衆も沸いたが、またもや水を差したのが〝国立の芝問題〟だ。
昨季はピッチの使用回数が増加し、特に今冬はサッカーやラグビーなどの試合が過密日程で組まれて、ピッチ状態が深刻化の一途をたどっている。この日は雨天も重なり、コンディションはさらに悪化した。
試合を終えて横浜MのDF上島拓巳(27)は「芝の状態は正直、悪いなと感じていて…。やっぱり芝が根付いていないと感じる。泥のような状態のところもあったので」と指摘。ほかならぬ選手が負傷のリスクに直面している窮状だ。
ただ、Jリーグは今季、さらに〝国立開催重視〟を推し進める方針。リーグ戦の国立開催は昨季の8試合から今季は13試合ほどと増加を予定しており、野々村芳和チェアマンは「より多くの人にJリーグを体感していただきたい。ファン層を広げていきたい」と今後国立の利用を積極的に増やしていく考えだ。
しかし、国立を重視するあまり、選手の身に危険が及ぶことはあってはならない。「これから国立で試合をやっていくのならば、改善は必要かなと思う」と上島は痛切に訴えた。
根本的な解決策はなく、当面もイベントはめじろ押し。4月27、28日には大規模音楽イベントの「Ado SPECIAL LIVE 2024『心臓』」も開催されるなど酷使に拍車がかかる。国立はスポーツの聖地であり続けられるのか。













